ランブルスコとは?泡立つ赤ワインの種類・甘口辛口と合う料理

ランブルスコとは?泡立つ赤ワインの種類・甘口辛口と合う料理 ワイン

ランブルスコ(Lambrusco)とは、イタリア北部エミリア・ロマーニャ州を中心に造られる、軽く泡立つ赤ワインです。同じ名前のブドウ品種群から造られ、辛口から甘口まで幅広いスタイルがあります。冷やして飲むのが基本で、生ハムやサラミなどの加工肉と合わせるのが地元の定番です。

ランブルスコの基本

ランブルスコは、ワインの名前であると同時に、ブドウの品種群の名前でもあります。ランブルスコという名前の付く黒ブドウにはいくつもの種類があり、主にモデナやレッジョ・エミリアといったエミリア・ロマーニャ州の平野部と丘陵で育てられています。

一般的なワインのイメージでは、泡のあるワインは白かロゼが多いかもしれません。ランブルスコは、赤ワインでありながら細かな泡を含む「フリッツァンテ(弱発泡)」のものが中心です。泡を生むための二次発酵は、大きなタンクの中で行う方式が主流で、フレッシュな果実味を保ちやすい造り方です。泡のあるワイン全体についてはスパークリングワインの記事にまとめています。

項目 内容
主な産地 イタリア・エミリア・ロマーニャ州(モデナ、レッジョ・エミリア周辺)
色 赤が中心。ロゼ(ロザート)もある
泡 弱発泡(フリッツァンテ)が中心
甘さ 辛口・中甘口・甘口
飲む温度 よく冷やして

主な産地(DOC)と味わいの違い

ランブルスコには、品種と地域の組み合わせで名付けられた主要なDOC(原産地呼称)が5つあります。名前を覚えておくと、ラベルからおおよその味わいを想像できます。

DOC 地域 味わいの傾向
ランブルスコ・ディ・ソルバーラ モデナ県 色が淡く、酸が高く、香りが華やか。ロゼに近い軽やかさ
ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ モデナ県の丘陵部 色が濃く、渋みとボディがしっかり
ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ モデナ県 色が濃く、果実味豊か。ほどよい骨格
モデナ モデナ県の広い範囲 さまざまなランブルスコ品種を使える
レッジャーノ レッジョ・エミリア県 辛口から甘口まで幅広く、流通量も多い

「軽くて酸っぱいほうが好き」ならソルバーラ、「しっかりした赤が好き」ならグラスパロッサ、というように選ぶとわかりやすいでしょう。

甘口・辛口の見分け方

ランブルスコは甘さの幅が広いので、ラベルの言葉を確認してから選ぶのがおすすめです。

  • セッコ(Secco):辛口。食事に合わせやすい
  • アマービレ(Amabile):やや甘口。軽い甘みと果実味
  • ドルチェ(Dolce):甘口。ジュースのような親しみやすさ

日本では、手ごろな価格の甘口ランブルスコがよく知られていて、「ランブルスコ=甘いワイン」というイメージを持つ人も少なくありません。けれども地元では、辛口のランブルスコを食事と一緒に飲むのがふつうです。甘口が好きな人はアマービレやドルチェを、料理と合わせたい人はセッコを選ぶとよいでしょう。甘いワイン全般はデザートワインの記事も参考になります。

合う料理

エミリア・ロマーニャ州は、パルマの生ハム、モルタデッラ、パルミジャーノ・レッジャーノ、バルサミコ酢など、イタリアを代表する食材の宝庫です。ランブルスコは、こうした脂やうまみの強い料理を、泡と酸ですっきり流してくれる存在として親しまれてきました。

  • 生ハム、サラミ、モルタデッラなどの加工肉(生ハムの記事)
  • パルミジャーノ・レッジャーノなどの熟成チーズ
  • ミートソースのパスタやラザニア
  • 揚げ物、ピザ、焼き鳥(タレ)など、家庭の気軽な料理
  • 甘口なら、ベリーを使ったデザートやチョコレート菓子

軽い赤の泡なので、和食や中華のように味の濃い家庭料理とも合わせやすいのが魅力です。グラスはふつうのワイングラスで十分で、注いだときの泡と紫がかった色も楽しめます。

飲み方と保存のコツ

ランブルスコは、白ワインくらいまでしっかり冷やして飲むのが基本です。冷蔵庫で数時間冷やせば十分で、温度が上がると甘みや渋みが重たく感じられます。ほかのワインの温度の目安はワインの適温の記事にまとめています。

泡のあるワインなので、抜栓するときは瓶口を人に向けないようにしましょう。コルク栓のものは、栓を押さえながらゆっくり回して開けます。飲みきれなかった場合は、スパークリング用の栓をして冷蔵庫に入れ、なるべく早めに飲みきるのがおすすめです。ランブルスコは基本的に若いうちに楽しむワインなので、長く寝かせる必要はありません。

瓶内で発酵させるランブルスコも

現在のランブルスコの多くはタンクの中で泡を生む方法で造られていますが、昔ながらの造り方を見直す造り手も増えています。そのひとつが、瓶の中でもう一度発酵させて泡を生む方法です。澱(おり)を取り除かずにそのまま出荷するものもあり、少し濁りがあって、素朴で辛口の味わいになります。ラベルに「rifermentato in bottiglia(瓶内再発酵)」などと書かれていることがあります。

また、シャンパーニュと同じように瓶内二次発酵の後に澱を取り除く、本格的な造り方のランブルスコもあります。日常の気軽な一本から、こうした造り手のこだわりが詰まった一本まで、同じランブルスコでも幅広い楽しみ方ができます。瓶内二次発酵の仕組みはシャンパンの記事でも紹介しています。

まとめ

ランブルスコは、エミリア・ロマーニャ州で造られる弱発泡の赤ワインで、同じ名前のブドウ品種群から造られます。軽やかなソルバーラ、濃厚なグラスパロッサなど産地によって個性があり、辛口のセッコから甘口のドルチェまで選べます。よく冷やして、生ハムやチーズ、ふだんのおかずと一緒に気軽に楽しんでみてください。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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