モンラッシェとは?ブルゴーニュ最高峰の白ワインを生む特級畑

モンラッシェとは?ブルゴーニュ最高峰の白ワインを生む特級畑 ワイン

モンラッシェとは、フランス・ブルゴーニュ地方のコート・ド・ボーヌにある特級畑(グラン・クリュ)で、世界最高峰の辛口白ワインを生む畑として知られています。ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがる約8ヘクタールの小さな畑で、シャルドネから、凝縮感と複雑な香り、長い余韻を持つ白ワインが造られます。生産量が少なく、非常に高価なワインです。

モンラッシェという畑

モンラッシェ(Montrachet)は、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌ南部にある畑の名前です。ラベルには「Montrachet」または「Le Montrachet」と書かれます。広さはおよそ8ヘクタールで、ピュリニー・モンラッシェ村側とシャサーニュ・モンラッシェ村側に、ほぼ半分ずつ分かれています。

名前は「はげ山」を意味する古い言葉に由来するといわれ、かつて木の生えない岩がちの丘だったことにちなむとされます。畑は東から南東を向いたゆるやかな斜面の中ほどにあり、日当たりと水はけに恵まれています。石灰岩の上に薄い土が重なる土壌が、ワインの力強さと緊張感を生むと考えられています。

ふもとの2つの村は、19世紀に村の名前にこの畑の名前をつなげ、「ピュリニー・モンラッシェ」「シャサーニュ・モンラッシェ」と名乗るようになりました。それだけ、この畑の名声が高かったということです。畑の名前は13世紀の文書にすでに登場し、1937年にはグラン・クリュのAOCとして認められています。ただし、村名ワインの「ピュリニー・モンラッシェ」と、特級畑の「モンラッシェ」は格付けがまったく違うので、ラベルを見るときには注意が必要です。

モンラッシェの味わい

モンラッシェのワインは、シャルドネの白ワインの理想形のひとつといわれます。若いうちから凝縮した果実味と力強さがありながら、酸がしっかりしていて、長い熟成によって複雑さを増していきます。

  • 香り: 熟した洋梨、黄桃、柑橘、白い花、ヘーゼルナッツ、バター、蜂蜜、ミネラル
  • 味わい: 豊かなボリュームと凝縮感。口の中で広がる厚み
  • 酸: しっかりしていて、味わいを引き締める
  • 余韻: 非常に長い

フランスの作家アレクサンドル・デュマが「ひざまずき、帽子を脱いで飲むべきワイン」と語ったと伝えられ、この言葉はモンラッシェを紹介するときによく引用されます。シャルドネという品種についてはシャルドネの記事で詳しく紹介しています。

モンラッシェを囲む特級畑

モンラッシェのまわりには、名前に「モンラッシェ」を含む4つの特級畑が隣り合っています。いずれもシャルドネの白ワインの特級畑です。

特級畑 位置 特徴
モンラッシェ 2つの村にまたがる中心 最も名高い。凝縮感と複雑さ、長い余韻
シュヴァリエ・モンラッシェ モンラッシェの上(斜面の上部)、ピュリニー側 石が多い土壌。繊細で引き締まったスタイル
バタール・モンラッシェ モンラッシェの下(斜面の下部)、2つの村にまたがる 土が深く、ふくよかで力強い
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ バタールの一角、ピュリニー側 上品で香り高い
クリオ・バタール・モンラッシェ バタールの一角、シャサーニュ側 最も小さい特級畑のひとつ

この一帯は、ブルゴーニュの白ワインの特級畑が最も密集する場所です。ブルゴーニュ全体の格付けについてはブルゴーニュの記事をご覧ください。

モンラッシェの主な造り手

ブルゴーニュの畑は所有者が細かく分かれており、モンラッシェも、約8ヘクタールの畑を20近い所有者が分け合い、さらに多くの生産者がこの畑のワインを出しています。所有する区画が数列のブドウの樹だけ、という生産者もいます。

最大の所有者はマルキ・ド・ラギッシュ家で、2ヘクタールあまり、畑全体の4分の1以上をピュリニー側に所有しています。1776年からこの家が所有している区画で、ワインの醸造と販売はボーヌのネゴシアン、ジョゼフ・ドルーアンが手がけ、「マルキ・ド・ラギッシュ」の名前で出荷されています。

そのほか、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、ドメーヌ・ルフレーヴ、コント・ラフォン、ラモネ、ブシャール・ペール・エ・フィスなど、ブルゴーニュを代表する生産者がモンラッシェを造っています。同じ畑でも造り手によってスタイルが異なり、価格にも大きな差があります。

モンラッシェの楽しみ方

モンラッシェは、若いうちは力強さが前に出て、香りが閉じていることもあります。真価を発揮するまでには、ヴィンテージや造り手によって10年以上の熟成が必要とされることも少なくありません。

  • 温度: 12〜14度くらいと、白ワインとしてはやや高め。冷やしすぎると香りが閉じる
  • グラス: 香りを集めやすい、ふくらみのある大ぶりのグラス
  • 料理: オマール海老、ホタテや白身魚のバターソース、鶏肉や仔牛のクリーム煮、トリュフを使った料理
  • 保管: 温度変化の少ない涼しく暗い場所で、横に寝かせる

非常に高価なワインなので、まずは同じ村の村名ワイン「ピュリニー・モンラッシェ」「シャサーニュ・モンラッシェ」や、一級畑のワインから、この土地の白ワインの雰囲気に触れてみるのもよいでしょう。同じコート・ド・ボーヌの白の特級畑にはコルトン・シャルルマーニュもあります。

まとめ

モンラッシェは、ブルゴーニュのピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村にまたがる、約8ヘクタールの白ワインの特級畑です。シャルドネから、凝縮感と複雑な香り、長い余韻を持つ世界最高峰の白ワインが生まれます。シュヴァリエ・モンラッシェやバタール・モンラッシェなどの特級畑が周囲を囲み、ラギッシュ家(ジョゼフ・ドルーアン)やロマネ・コンティなど、名だたる生産者がこの畑のワインを手がけています。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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