コルトン・シャルルマーニュとは?ブルゴーニュの白の特級畑と伝説

コルトン・シャルルマーニュとは?ブルゴーニュの白の特級畑と伝説 ワイン

コルトン・シャルルマーニュとは、フランス・ブルゴーニュ地方のコート・ド・ボーヌ北部、コルトンの丘にある白ワインの特級畑(グラン・クリュ)です。シャルドネから、豊かなボリュームと引き締まった酸、ミネラル感を併せ持つ白ワインが造られ、モンラッシェと並ぶブルゴーニュ最高峰の白ワインのひとつに数えられます。名前の「シャルルマーニュ」は、8〜9世紀のフランク王国の王、カール大帝のフランス語名です。

コルトンの丘と畑の位置

コルトン・シャルルマーニュは、ボーヌの町の北にある、こんもりとした「コルトンの丘」の斜面に広がっています。丘の頂上には森があり、その下の斜面をぐるりと取り巻くようにブドウ畑が続いています。畑は、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレス、ラドワ・セリニーの3つの村にまたがっています。

コルトン・シャルルマーニュの区画は、丘の斜面の上部に多く位置しています。上部は石灰岩と泥灰土(マール)が混ざった、白い石の多い土壌で、これが白ワインに引き締まった酸とミネラル感を与えるといわれます。1937年に特級畑のAOCに認められ、2008年時点で約52ヘクタールが栽培されている、白ワインの特級畑としては大きな畑です。

カール大帝の伝説

コルトン・シャルルマーニュには、名前の由来となったカール大帝(シャルルマーニュ)にまつわる伝説があります。カール大帝はこの丘に畑を持ち、赤ワインを好んで飲んでいましたが、白く長いひげが赤ワインで汚れるのを妃が嫌い、白ブドウを植えるよう勧めた、というものです。こうして白ワインが造られるようになった、と語られています。

もちろんこれは言い伝えで、歴史的な事実として確かめられているわけではありません。ただ、カール大帝が775年に、コルトンの丘の土地をソーリューのサン・タンドッシュ修道院に寄進したと伝えられており、この丘と大帝の結びつきは古くから語られてきました。

ちなみに、かつてこの丘ではアリゴテなどの品種も多く栽培されていましたが、19世紀後半以降にシャルドネへの植え替えが進み、現在はシャルドネだけが使われています。

コルトンとコルトン・シャルルマーニュの違い

コルトンの丘には、名前のよく似た特級畑が2つあります。

特級畑 主なワイン 特徴
コルトン・シャルルマーニュ 白(シャルドネ) 白ワイン専用の特級畑。力強さとミネラル感
コルトン 主に赤(ピノ・ノワール)。白もある コート・ド・ボーヌで唯一の赤ワインの特級畑。区画名を併記することが多い

コルトンの特級畑は、主にアロース・コルトン村とラドワ・セリニー村側の斜面に広がり、赤ワインが多く造られます。同じ丘でも、場所によって赤と白の特級畑に分かれているのがおもしろいところです。また、「シャルルマーニュ」という名前だけのAOCも存在しますが、実際にはほとんど使われていません。ブルゴーニュ全体の格付けについてはブルゴーニュの記事で紹介しています。

味わいの特徴

コルトン・シャルルマーニュは、若いうちは引き締まっていて、香りが閉じていることも多いワインです。熟成によって少しずつ開き、豊かで複雑な味わいへと変わっていきます。

  • 香り: 柑橘、青りんご、洋梨、白い花、火打ち石のようなミネラル、熟成するとナッツや蜂蜜、シナモン
  • 味わい: 豊かなボリュームと凝縮感
  • 酸: しっかりしていて、長い熟成を支える
  • 余韻: 長く、ミネラル感が続く

モンラッシェが豊かさと華やかさで語られることが多いのに対し、コルトン・シャルルマーニュは、硬質でまっすぐな印象と力強さが持ち味といわれます。シャルドネという品種の幅広さを知るうえでも興味深いワインです。シャルドネについてはシャルドネの記事をどうぞ。

主な造り手

コルトン・シャルルマーニュは比較的広い畑なので、多くの生産者が手がけています。代表的な造り手には次のようなところがあります。

  • ボノー・デュ・マルトレ: コルトン・シャルルマーニュの最大の所有者で、約9.5ヘクタールを持つ。2017年にアメリカの実業家スタン・クロンケ氏が経営権を取得した
  • ルイ・ラトゥール: ボーヌの老舗ネゴシアン。コルトンの丘に大きな畑を持ち、コルトン・シャルルマーニュを代表する造り手のひとつ
  • コシュ・デュリ: ムルソーの名門ドメーヌ。生産量が少なく入手困難
  • オスピス・ド・ボーヌ: 毎年11月のワイン競売会で知られる施療院。コルトン・シャルルマーニュの区画も持つ

ほかにも多くのドメーヌやネゴシアンが造っており、造り手によってスタイルや価格に大きな幅があります。ブルゴーニュの大手ネゴシアンについてはルイ・ジャドの記事でも紹介しています。

楽しみ方

  • 熟成: 若いうちは硬いことが多く、5〜10年以上寝かせると真価を発揮しやすい
  • 温度: 12〜14度くらいと、白ワインとしてはやや高め
  • デキャンタ: 若いものは、空気に触れさせると香りが開くことがある
  • 料理: オマール海老や伊勢海老、ホタテのソテー、白身魚のバターソース、鶏肉のクリーム煮、熟成したコンテ

高価なワインなので、まずは同じ丘のふもとの村、アロース・コルトンやペルナン・ヴェルジュレスの白ワインから、この土地の雰囲気に触れてみるのもおすすめです。

まとめ

コルトン・シャルルマーニュは、ブルゴーニュのコルトンの丘にある白ワインの特級畑で、アロース・コルトン、ペルナン・ヴェルジュレス、ラドワ・セリニーの3つの村にまたがっています。シャルドネから、引き締まった酸とミネラル感、力強さを持つ長命な白ワインが生まれます。カール大帝のひげの伝説でも知られ、同じ丘の赤の特級畑コルトンと並んで、コート・ド・ボーヌを代表する銘醸畑です。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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