ブルゴーニュワインとは?品種・地区・格付けとラベルの見方

ブルゴーニュワインとは?品種・地区・格付けとラベルの見方 ワイン

ブルゴーニュとは、フランス東部に広がる世界的なワイン産地で、赤ワインはピノ・ノワール、白ワインはシャルドネという、ほぼ単一の品種から造られるのが特徴です。畑(区画)ごとの個性を何より重んじる産地で、同じ村の隣り合う畑でも格付けや味わいが違います。ボルドーと並ぶフランスワインの二大産地として知られ、ロマネ・コンティやモンラッシェなど、世界で最も高価なワインの一部もここで生まれます。

ブルゴーニュワインの基本

ブルゴーニュ(Bourgogne)は、フランス語の地方名で、英語ではバーガンディ(Burgundy)と呼ばれます。北はシャブリから、南はマコネまで、ソーヌ川の西側の丘陵地を中心に、細長くワイン産地が続いています。冷涼な大陸性気候で、石灰質と粘土が混ざった土壌が多く見られます。

ブルゴーニュワインの考え方の中心にあるのが、「クリマ」と呼ばれる区画です。土壌、斜面の向き、標高、水はけなどの条件によって細かく区切られた畑の一つひとつに名前があり、それぞれの個性がワインに表れると考えられてきました。2015年には「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」として、ユネスコの世界遺産に登録されています。

もうひとつの特徴は、ブレンドではなく単一品種でワインを造ることです。ボルドーが複数の品種をブレンドしてシャトーの味を作るのに対して、ブルゴーニュではひとつの品種で畑の違いを表現します。ワインの基本的な知識はワインの基本にまとめています。

主なブドウ品種

品種 色 特徴
ピノ・ノワール 赤 ブルゴーニュの赤の主役。赤い果実の香り、繊細な渋み、熟成による複雑さ
シャルドネ 白 ブルゴーニュの白の主役。シャブリのシャープなものから、ムルソーのふくよかなものまで
アリゴテ 白 酸がしっかりした軽やかな白。カシスのリキュールと割る「キール」にも使われる
ガメイ 赤 主にボージョレで栽培。軽やかでフルーティー

それぞれの品種の詳しい特徴は、ピノ・ノワールとシャルドネの記事で紹介しています。

主な地区

ブルゴーニュは、北から南へ大きく次の地区に分かれます。

  • シャブリ: 北に離れた産地。シャルドネから造る、シャープでミネラル感のある辛口白
  • コート・ド・ニュイ: ブルゴーニュの心臓部の北半分。ジュヴレ・シャンベルタン、ヴォーヌ・ロマネなど、偉大な赤ワインの村が並ぶ
  • コート・ド・ボーヌ: 心臓部の南半分。ムルソー、ピュリニー・モンラッシェなど白ワインの名産地と、ポマール、ヴォルネイなどの赤
  • コート・シャロネーズ: 手ごろで品質の良い赤白が造られる
  • マコネ: シャルドネの白が中心。プイィ・フュイッセなど

コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌを合わせて「コート・ドール(黄金の丘)」と呼び、ブルゴーニュの最高の畑はここに集まっています。南のボージョレも、広い意味ではブルゴーニュに含めて紹介されることがあります。ボージョレについてはボージョレ・ヌーヴォー、シャブリについてはシャブリの記事をどうぞ。

格付けとラベルの見方

ブルゴーニュの格付けは、畑の場所によって決まります。下から順に、次の4段階のピラミッドになっています。

格付け ラベルの表示例 内容
地方名(レジョナル) Bourgogne など ブルゴーニュ地方の広い範囲のブドウで造る。日常的に楽しめるクラス
村名(ヴィラージュ) Gevrey-Chambertin、Meursault など 特定の村の畑のブドウで造る
一級畑(プルミエ・クリュ) 村名+Premier Cru(1er Cru)+畑名 村の中でも優れた畑
特級畑(グラン・クリュ) 畑名のみ(Montrachet、Chambertin など) 最上級の畑。ブルゴーニュ全体で33

グラン・クリュは、コート・ド・ニュイに24、コート・ド・ボーヌに8、そしてシャブリに1つ(7つの区画に分かれています)あり、合わせて33です。グラン・クリュのワインは、原則として村名を書かず、畑の名前だけがラベルに大きく書かれます。たとえば「モンラッシェ」「コルトン・シャルルマーニュ」「エシェゾー」などです。

なお、ジュヴレ・シャンベルタンのように、村の名前に有名な畑の名前をつなげた村が多いのもブルゴーニュの特徴です。村名ワインの「ジュヴレ・シャンベルタン」と、特級畑の「シャンベルタン」は格付けがまったく違うので、ラベルを見るときは注意しましょう。

ドメーヌとネゴシアン

ブルゴーニュの畑は、ひとつの畑が多くの所有者に細かく分かれているのが普通です。フランス革命で教会や貴族の畑が売りに出され、その後の相続で分割が進んだためといわれます。中世には修道院がブドウ栽培に大きな役割を果たし、シトー派の修道士が開いたクロ・ド・ヴージョはその象徴として知られています。

そのため、ブルゴーニュには大きく2つのタイプの生産者がいます。

  • ドメーヌ: 自分の畑でブドウを育て、ワインを造って瓶詰めする生産者
  • ネゴシアン: ブドウやワインを買い付けて、自社で醸造・熟成・瓶詰めして販売する生産者。自社畑を持つところも多い

同じ畑名のワインでも、造り手によって味わいや価格が大きく変わるため、ブルゴーニュでは「どの畑か」と同じくらい「誰が造ったか」が重要です。代表的なネゴシアンはルイ・ジャド、個性的なドメーヌはクロード・デュガやプリューレ・ロックの記事で紹介しています。

選び方と楽しみ方

ブルゴーニュは価格の幅がとても広い産地です。まずは地方名の「ブルゴーニュ・ルージュ」「ブルゴーニュ・ブラン」を、信頼できる造り手のもので試してみるのがおすすめです。造り手のスタイルがわかったら、村名、一級畑へと少しずつ広げていくと、畑による違いが楽しめます。

  • 赤(ピノ・ノワール): 14〜16度くらいに少し冷やすと、香りと酸のバランスがよい
  • 白(シャルドネ): シャブリなど軽いものは10度前後、ムルソーなど樽熟成のふくよかなものは12〜14度くらい
  • グラス: 赤は香りを集めやすい丸く大きなブルゴーニュ型グラスがよく合う

料理との組み合わせは、赤なら鴨やローストチキン、きのこの料理、牛肉の赤ワイン煮込み(ブフ・ブルギニョン)、白なら白身魚のバターソース、鶏肉のクリーム煮などが定番です。グラスの選び方はワイングラスの記事も参考にしてください。

まとめ

ブルゴーニュは、ピノ・ノワールとシャルドネという単一品種で、畑ごとの個性を表現するフランスの銘醸地です。地方名、村名、一級畑、特級畑の4段階の格付けがあり、特級畑は全部で33。畑が細かく分かれているため、同じ畑でも造り手によって味が変わります。まずは地方名のワインから、気になる造り手を見つけて少しずつ深めていくのが、ブルゴーニュを楽しむ近道です。もうひとつの銘醸地についてはボルドーワインの記事で紹介しています。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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