「ランボルギーニ シャンパン」と呼ばれているお酒の多くは、フランスのシャンパンではなく、イタリアで造られたスパークリングワインです。スポーツカーで有名なランボルギーニの創業者フェルッチオ・ランボルギーニが始めたワイナリー「テヌータ・ランボルギーニ」の名前で売られているもので、金や銀のメタリックなボトルが目を引きます。この記事では、ランボルギーニの名前が付いたお酒が何なのかを整理します。
なぜ「シャンパン」ではないのか
シャンパン(シャンパーニュ)は、フランスのシャンパーニュ地方で、決められたぶどうと瓶内二次発酵などのルールに沿って造られた発泡ワインだけが名乗れる名前です。イタリアで造られた発泡ワインは、どれほど高級でも、どれほど華やかなボトルでもシャンパンとは呼べません。
日本では、発泡するワイン全般をつい「シャンパン」と呼んでしまうことがよくあります。ランボルギーニの名前が付いた泡のお酒も、華やかな席でシャンパンと同じように扱われることから「ランボルギーニのシャンパン」と呼ばれるようになったと考えられます。正しくは、イタリアのスパークリングワイン(イタリア語ではスプマンテ)です。シャンパンとスパークリングワインの違いはスパークリングワインの記事で詳しく紹介しています。
ランボルギーニとワインの関係
ランボルギーニの名前が付いたお酒を理解するには、まず「ランボルギーニ」という名前がいくつかの事業に使われていることを知っておくと混乱しません。
| 名前 | どんな事業か |
|---|---|
| アウトモビリ・ランボルギーニ | スポーツカーのメーカー。1990年代末からドイツのフォルクスワーゲン・グループ(アウディ)の傘下 |
| テヌータ・ランボルギーニ | 創業者フェルッチオが手に入れた、イタリア中部ウンブリア州のワイン農園。現在は娘のパトリツィアが率いる |
| トニーノ・ランボルギーニ | フェルッチオの息子トニーノが始めた、ファッションや雑貨などのブランド |
つまり、ランボルギーニのワインは、今のスポーツカーメーカーが造っているものではありません。創業者一族が関わるワイナリーやブランドのものです。
テヌータ・ランボルギーニとは
フェルッチオ・ランボルギーニは、もともとトラクターの製造で成功し、その後スポーツカーの世界に進んだ実業家です。1968年、イタリア中部ウンブリア州のトラジメーノ湖の近く、パニカーレの村のそばにある農園を手に入れました。はじめは仕事から離れて過ごすための場所でしたが、やがてぶどうを育ててワインを造るようになります。
この農園は1990年代から娘のパトリツィア・ランボルギーニが運営しています。ウンブリアの畑からは、ランボルギーニの名前を冠した赤ワインや白ワインが造られています。
スパークリングワインはヴェネト州のもの
一方、日本で「ランボルギーニ シャンパン」としてよく知られている泡のお酒は、ウンブリアの畑ではなく、イタリア北東部のヴェネト州で造られたスパークリングワインです。ヴェネト州はプロセッコの産地として知られ、ランボルギーニの泡にも、プロセッコの主要品種であるグレーラを使い、タンクの中で二次発酵させる「シャルマ方式」で造られたものがあります。
シャルマ方式は、シャンパンのように瓶の中で二次発酵させる方法に比べて、ぶどうのフレッシュな香りが残りやすく、軽やかで果実味のある味わいになるのが特徴です。イタリアの発泡ワイン全般についてはスプマンテの記事で紹介しています。
メタリックなボトルが人気の理由
ランボルギーニのスパークリングワインが目立つのは、なんといってもボトルです。金色や銀色などに輝くメタリックなボトルに、ランボルギーニの名前が入っています。暗い店内でも光を受けて映えるため、ナイトクラブやバーなどで、お祝いの演出として選ばれることが多いようです。
味わいは、辛口から甘みを感じるものまで種類によって異なります。ラベルに「エクストラ・ドライ」「ブリュット」「ドゥミ・セック」などとあれば、それが甘辛の目安になります。ただし、イタリアのエクストラ・ドライはブリュットよりやや甘みがあるなど、名前の印象と実際の甘さが逆に感じられることもあります。表示の意味はブリュットの記事で一覧にしています。
似た見た目のスパークリングワイン
メタリックな金色のボトルに入ったイタリアのスパークリングワインは、ランボルギーニだけではありません。たとえばヴェネト州のボッテガが造る「ボッテガ ゴールド」は、金色のボトルのプロセッコとして知られています。こちらも同じく、シャンパンではなくイタリアのスパークリングワインです。詳しくはボッテガの記事をご覧ください。
お祝いに本物のシャンパンを選びたいときは、シャンパンの選び方の記事が参考になります。
まとめ
「ランボルギーニ シャンパン」と呼ばれるお酒は、フランスのシャンパンではなく、イタリアのスパークリングワインです。スポーツカーメーカーが造っているわけではなく、創業者フェルッチオ・ランボルギーニが1968年にウンブリア州で手に入れた農園に始まる「テヌータ・ランボルギーニ」の名前で売られています。泡のものはヴェネト州で、グレーラを使いタンク内二次発酵で造られたものが中心です。購入するときは、ラベルの産地や甘辛の表示を確かめると、どんなお酒なのかがわかります。
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。



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