マム シャンパンとは?赤いリボンのG.H.マムの歴史と主な種類

マム シャンパンとは?赤いリボンのG.H.マムの歴史と主な種類 シャンパン・スパークリング

マム(G.H.マム)とは、フランス・シャンパーニュ地方のランスに本拠を置く大手シャンパン・メゾンです。1827年にドイツ出身のマム家の兄弟らが創業し、レジオン・ドヌール勲章の赤い綬(リボン)を思わせる「コルドン・ルージュ」のラベルで知られてきました。現在の主力は、その赤いリボンをボトルに直接刻んだ「マム グラン コルドン」です。

マムの基本情報

項目 内容
正式名 G.H.マム(G.H. Mumm & Cie)
本拠地 ランス(シャンパーニュ地方)
創業 1827年
創業者 ドイツ・ラインラント出身のマム家の兄弟と仲間たち
代表銘柄 マム グラン コルドン(旧コルドン・ルージュ)
現在の経営 ペルノ・リカール・グループ

ドイツのワイン商一族が始めたメゾン

マム家はもともと、ドイツのライン地方でワイン商を営んでいた一族です。1827年、マム家の3兄弟が仲間とともにランスでシャンパンの商会を立ち上げたのがマムの始まりです。19世紀のシャンパーニュには、マムのほかにもドイツ出身の人々が関わったメゾンがいくつもあり、シャンパンの国際的な広がりを支えました。

社名の「G.H.」は、創業者の一人の息子で経営を担ったゲオルク・ヘルマン・マムの頭文字に由来します。その後、20世紀には経営者が何度か変わり、現在はフランスの酒類大手ペルノ・リカールのグループに属しています。

赤いリボン「コルドン・ルージュ」

マムの象徴が、ラベルを斜めに横切る赤いリボンです。これはフランスの最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章の赤い綬を思わせるもので、1876年に「コルドン・ルージュ(赤い綬)」の名で商標登録されました。長くマムの代表銘柄の名前として親しまれ、赤いリボンのシャンパンといえばマム、というほど定着しています。

2010年代後半には、この代表銘柄がボトルを一新して「マム グラン コルドン」になりました。デザインしたのは工業デザイナーのロス・ラブグローブで、紙のラベルの代わりに赤いリボンがガラスに直接刻まれ、首の長いすらりとした形になっています。日本では2017年に発売されました。

主な種類と味わい

マムのシャンパンは、ピノ・ノワールを軸にした、すっきりとした辛口が基本です。主な種類を紹介します。扱われる種類は国や時期によって変わります。

種類 特徴
グラン コルドン メゾンの顔となるノン・ヴィンテージの辛口。ピノ・ノワール主体で、果実味と爽やかさのバランスが良い
グラン コルドン ロゼ 赤ワインをブレンドして色と果実味を加えたロゼ
RSRV(リザーヴ) 熟成期間を長くとった上級ライン。特定のグラン・クリュのぶどうを使うものもある
ヴィンテージ 良い年に造る収穫年入り

甘辛度の表示(ブリュット、ドゥミ・セックなど)の意味はブリュットの記事で紹介しています。

お祝いとスポーツとの関わり

マムは「お祝いのシャンパン」というイメージを大切にしてきたメゾンです。2000年から2015年まではF1の公式シャンパンとして、表彰台で勝者が振りまくシャンパンを提供していました。その後も競馬の大レースやフォーミュラEなど、華やかなスポーツイベントとの関わりを続けています。

表彰台用のボトルのように「シャンパン・ファイト」に使われるイメージが強い一方で、食事と合わせやすいすっきりした味わいも持ち味です。乾杯の1杯から食中酒まで使いやすいので、パーティーの最初の1本としても選ばれます。持ち寄りの会での段取りはワインパーティーの記事にまとめました。

ランスのメゾンを訪ねる

マムの本拠地はランスの街なかにあり、地下にはシャンパンを熟成させる長いセラー(カーヴ)が広がっています。ランスやエペルネの大手メゾンの多くは見学ツアーを受け付けていて、マムもその一つです。地下のセラーでは、瓶を少しずつ回して澱を瓶口に集める「ルミュアージュ」の作業や、長く眠るボトルの列を見ることができます。

シャンパーニュ地方の地下セラーは、もともと古い時代に石灰岩を切り出した跡を利用したものも多く、一年を通して温度と湿度が安定しています。この環境が、瓶内で二次発酵させ、長く熟成させるシャンパン造りを支えてきました。旅行で訪れる場合は、各メゾンの公式サイトで予約方法や開催日を確かめておくと安心です。

マムの楽しみ方

グラン コルドンは、6〜8℃くらいによく冷やして飲むのが基本です。氷水を張ったバケツで20〜30分ほど冷やすと、ちょうどよい温度になります。開けるときは、ボトルを斜めに持ち、コルクを押さえながらボトルのほうを回すと、音を立てずに静かに開けられます。

料理は、フライドポテトや唐揚げ、天ぷらなど油を使った料理、生ハム、白身魚のマリネなどと合わせやすいでしょう。泡と酸味が油っぽさをさっぱりさせてくれます。ほかの大手メゾンとの比べ方は、モエ・エ・シャンドンの記事やシャンパンの選び方の記事も参考にしてください。

まとめ

マム(G.H.マム)は、1827年にドイツ出身のマム家の兄弟らがランスで創業したシャンパン・メゾンです。レジオン・ドヌール勲章を思わせる赤いリボンのコルドン・ルージュで知られ、いまは赤いリボンをボトルに刻んだグラン コルドンが代表銘柄になっています。ピノ・ノワール主体のすっきりした辛口は、乾杯にも食事にも使いやすい一本です。シャンパン全体の基本はシャンパンの記事で紹介しています。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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