サロン シャンパンとは?ル・メニルのシャルドネだけで造る幻の一本

サロン シャンパンとは?ル・メニルのシャルドネだけで造る幻の一本 シャンパン・スパークリング

サロン(Salon)とは、シャンパーニュ地方コート・デ・ブランのル・メニル・シュル・オジェ村で、シャルドネだけを使って造られるシャンパンです。造るのは特に出来の良い年だけで、1905年の初ヴィンテージから2015年までの約110年間で、造られたのは40数回しかありません。そのため「幻のシャンパン」と呼ばれることもあります。

サロンの基本情報

項目 内容
正式な呼び名 サロン ル・メニル ブラン・ド・ブラン
所在地 ル・メニル・シュル・オジェ村(コート・デ・ブラン)
創業者 ウジェーヌ・エメ・サロン
初ヴィンテージ 1905年(一般販売は1921年ヴィンテージから)
ぶどう シャルドネ100%(ル・メニル産のみ)
タイプ ヴィンテージのみ。単一村・単一品種
経営 1980年代の終わりからローラン・ペリエ・グループ傘下

一人の愛好家から始まったシャンパン

サロンを生んだウジェーヌ・エメ・サロンは、シャンパーニュ地方の出身で、パリで毛皮商として成功した人物です。もともとワインの造り手ではなく、自分が理想とするシャンパンを飲みたいという思いから、ル・メニルのシャルドネだけで造るシャンパンを手がけました。

最初のヴィンテージは1905年ですが、当初は家族や友人、仕事の顧客に振る舞うためのものでした。評判が広がって一般に売り出されたのは、1921年ヴィンテージからです。当時のシャンパンは複数の村や品種をブレンドするのが当たり前で、一つの村の一つの品種だけで造るサロンの考え方はかなり珍しいものでした。

その後、1980年代の終わりにシャンパーニュの家族経営メゾンであるローラン・ペリエのグループが経営に加わり、現在まで同グループのもとで造られています。

造りのこだわり

サロンの特徴は、言ってしまえば「足し算をしないこと」です。次のような決まりごとを一貫して守っています。

  • ぶどうはル・メニル・シュル・オジェ村のシャルドネだけ
  • ブレンドは単一年のみで、ノン・ヴィンテージは造らない
  • 品質が足りない年は、サロンとして出さない
  • 長く熟成させてから出荷する(リリースは収穫からおおむね10年前後)

ル・メニル・シュル・オジェはシャルドネの銘醸地として知られるグラン・クリュの村で、白亜(チョーク)質の土壌から、引き締まった酸とミネラル感のあるぶどうが育ちます。サロンはこの村の個性を、余計な要素を加えずに表現しようとしたシャンパンだといえます。

シャルドネだけで造るシャンパンは「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれます。シャルドネという品種の特徴はシャルドネの記事で詳しく紹介しています。

姉妹メゾン、ドゥラモットとの関係

サロンを語るうえで欠かせないのが、隣り合うメゾンのドゥラモットです。ドゥラモットは18世紀から続く歴史あるメゾンで、サロンと同じくローラン・ペリエ・グループに属しています。

サロンが造られない年には、サロン用に確保されたル・メニルのぶどうがドゥラモットのシャンパンに使われるといわれます。そのため、ドゥラモットのブラン・ド・ブランは「サロンの弟分」として紹介されることがあり、サロンに比べると手に取りやすい価格帯で、同じ村のシャルドネの個性に触れられる一本として人気があります。

味わいと楽しみ方

サロンは若いうちは酸がとても引き締まっていて、レモンや青りんごのようなシャープな香りが前に出るといわれます。熟成が進むにつれて、ブリオッシュ、ナッツ、蜂蜜のような香りが重なり、泡もいっそう細やかになっていきます。リリースまでに長く寝かせてあるのに、さらに熟成させる楽しみがあるのもサロンの特徴です。

温度はよく冷やしすぎず、10℃前後から始めて、グラスの中で少しずつ温度が上がっていく変化を楽しむのがおすすめです。香りを受け止められる、ふくらみのあるグラスが向いています。料理は、生牡蠣やホタテ、白身魚、鶏肉のクリームソースなど、シャルドネの酸とミネラル感を生かせるものが合います。

生産量がとても少なく、価格も高いため、日常的に飲むシャンパンというより、記念日やコレクションの一本として選ばれることがほとんどです。高級シャンパンの全体像は高級シャンパンの記事、同じく有名なプレステージ・キュヴェについてはクリスタルの記事もあわせてどうぞ。

まとめ

サロンは、ル・メニル・シュル・オジェ村のシャルドネだけで、特に良い年だけに造られるシャンパンです。一人の愛好家が自分の理想を形にしたことから始まり、単一村・単一品種・単一年という珍しい造りを100年以上守ってきました。サロンが造られない年のぶどうは姉妹メゾンのドゥラモットに回るといわれ、こちらも同じ村の個性を知る入口になります。シャンパンの基本はシャンパンの記事で紹介しています。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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