シャンパン ロゼとは?色の付け方2つの製法と味わい・合う料理

シャンパン ロゼとは?色の付け方2つの製法と味わい・合う料理 シャンパン・スパークリング

シャンパンのロゼ(ロゼ・シャンパン)とは、フランスのシャンパーニュ地方で造られる、淡いピンク色からサーモンピンクのシャンパンのことです。色の付け方には、白いワインに赤ワインを加える「アッサンブラージュ(ブレンド)」と、黒ぶどうの果皮から色を移す「マセラシオン(セニエ)」の2つの方法が認められています。白いシャンパンと同じく、シャンパーニュの規定を満たしたものだけがロゼ・シャンパンを名乗れます。

ロゼ・シャンパンの基本

ロゼ・シャンパンも、ふつうのシャンパンと同じく、シャンパーニュ地方のぶどうを使い、瓶の中で二度目の発酵をさせて泡を生み、瓶詰めから最低15か月(ヴィンテージものは3年以上)熟成させて造られます。違うのは色を付ける工程があることで、そのぶん黒ぶどう由来の果実味や、ほのかなタンニンが加わります。

シャンパーニュで使われる主な品種のうち、ピノ・ノワールとムニエは果皮の黒いぶどうです。ふつうのシャンパンでは果汁を手早く搾ることで色が付かないようにしていますが、ロゼではこの黒ぶどうの色素をあえて生かします。シャンパンそのものの定義や造り方は「シャンパンとは」の記事で紹介しています。

ブラン・ド・ノワールとの違い

黒ぶどうを使うシャンパンには「ブラン・ド・ノワール」もありますが、こちらは黒ぶどうだけを使いながら、色が付かないように搾った白いシャンパンです。黒ぶどうを使っていても、果皮の色を移さなければ白、色を移したり赤ワインを加えたりすればロゼ、というように、色を付けるかどうかで呼び名が分かれます。

色の付け方1:アッサンブラージュ(ブレンド)

ロゼ・シャンパンで広く使われているのが、泡のない白いベースワインに、シャンパーニュ地方で造られた赤ワインを加えて色を付ける方法です。シャンパーニュ委員会によると、加える赤ワインの割合はおよそ5〜20%とされています。ブレンドしたあとは、ふつうのシャンパンと同じように瓶に詰めて二次発酵と熟成を行います。

赤ワインの量を調整することで、毎年同じような色合いや味わいに仕上げやすいのがこの方法の利点です。ベースとなる白いワインの味わいを生かしながら、赤い果実の香りを添えることができます。

なお、白ワインと赤ワインを混ぜてロゼにする方法は、ヨーロッパの一般的なロゼワイン(泡のないもの)では規則で制限されています。シャンパーニュでこの方法が認められていることは、ロゼ・シャンパンの大きな特徴としてよく挙げられます。泡のないロゼワインの造り方は「ロゼワイン」の記事で取り上げています。

色の付け方2:マセラシオン(セニエ)

もうひとつは、黒ぶどうを搾る前に果皮と果汁を一緒に置き、果皮の色素を果汁に移す方法です。タンクの中で漬け込む場合と、圧搾機の中で漬け込む場合があり、ほどよい色になったところで果汁を取り分けて発酵させます。果汁を「抜き取る」ことから「セニエ(血抜き)」と呼ばれることもあり、ラベルに「ロゼ・ド・セニエ」と書かれたものも見られます。

果皮と触れる時間の長さで色の濃さや味わいが変わるため、年によって仕上がりに差が出やすい方法です。果皮から色だけでなく香りや渋みの成分も移るので、色が濃いめで、果実味がしっかりしたスタイルになりやすいといわれます。

2つの製法の比較

項目 アッサンブラージュ マセラシオン(セニエ)
色の付け方 白いベースワインに赤ワインを加える 黒ぶどうの果皮を果汁に漬けて色を移す
色や味の調整 赤ワインの量で調整しやすい 漬け込む時間で決まり、年による差が出やすい
味わいの傾向 ベースの白の味わいに赤い果実の香りが加わる 色が濃いめで、果実味やコクが出やすい

どちらの方法が上というわけではなく、生産者がめざすスタイルに合わせて選んでいます。ラベルに製法が書かれていないことも多いので、気になるときは生産者の説明を確かめるとよいでしょう。

味わいと甘辛度

ロゼ・シャンパンの香りには、いちごやラズベリー、さくらんぼといった赤い果実を思わせるものがよく挙げられます。熟成が進んだものでは、白いシャンパンと同じようにパンやナッツの香ばしさも加わります。黒ぶどうの個性が出るぶん、白いシャンパンよりもふくらみやコクを感じるものが多いのが特徴です。

甘辛度は白いシャンパンと同じ区分で表示され、ロゼでも辛口のブリュットが中心です。より辛口のエクストラ・ブリュットや、甘口のドゥミ・セックのロゼもあります。表示の意味と残糖量の区分は「ブリュットとは」の記事で一覧にしています。

色合いも一本ごとに違い、ごく淡い玉ねぎの皮のような色から、鮮やかなピンク、赤みの強いものまでさまざまです。色の濃さは製法や品種の割合、熟成によって変わり、色が濃いから甘いということではありません。

合う料理と楽しみ方

ロゼ・シャンパンは、白いシャンパンよりも果実味とコクがあるぶん、合わせられる料理の幅が広がります。

  • サーモンやまぐろ、えびなど色のきれいな魚介の料理
  • 生ハムやパテ、ローストビーフなどの肉の前菜
  • 鴨や鶏、豚肉のローストのような、脂がほどよい肉料理
  • いちごやベリーを使ったデザート(甘口のロゼならなお合わせやすい)

色の美しさから、誕生日や記念日、贈り物にも選ばれることが多いワインです。冷蔵庫でしっかり冷やし、色が見えやすい透明なグラスに注ぐと、泡と色合いの両方を楽しめます。黒ぶどうについてくわしく知りたいときは「ピノ・ノワール」の記事も参考にしてください。

保存と開けたあと

シャンパンは光や熱の影響を受けやすいので、飲むまでは直射日光や蛍光灯の光が当たらない涼しい場所に、温度変化が少ないように置いておきます。透明な瓶に入ったものもあるため、箱や袋に入れたまま保管すると安心です。開けたあとは専用のストッパーで栓をして冷蔵庫に入れ、泡が抜けないうちに早めに飲みきるのがおすすめです。

まとめ

ロゼ・シャンパンは、シャンパーニュの規定に沿って造られるピンク色のシャンパンで、赤ワインを加えるアッサンブラージュと、黒ぶどうの果皮から色を移すマセラシオン(セニエ)の2つの製法があります。赤い果実の香りとほどよいコクがあり、魚介から肉料理、ベリーのデザートまで幅広く合わせられます。甘辛度の表示や製法の違いを手がかりに、好みのスタイルを探してみてください。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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