ロジャーグラートとは?長期熟成のスペインのカヴァの特徴と主な種類

ロジャーグラートとは?長期熟成のスペインのカヴァの特徴と主な種類 シャンパン・スパークリング

ロジャーグラート(Roger Goulart)とは、スペイン・カタルーニャ州のペネデス地方で1882年に創業した、カヴァだけを造る造り手です。シャンパンと同じ瓶内二次発酵で造り、地元品種のチャレッロを生かして長く熟成させるのが特徴で、日本では金色のラベルの「ゴールド・ブリュット」やロゼがよく知られています。

ロジャーグラートの基本情報

項目 内容
所在地 サン・エステベ・セスロビレス(カタルーニャ州ペネデス地方)
創業 1882年(カナル家による)
造るもの カヴァのみ(瓶内二次発酵のスパークリングワイン)
中心となるぶどう チャレッロ(ほかにマカベオ、パレリャーダなど)
現在の経営 2018年からスペイン・リオハの老舗CVNEのグループ

歴史と蔵の特徴

ロジャーグラートは、1882年にカナル家がバルセロナの西、サン・エステベ・セスロビレスの村で始めました。蔵の名前のもとになった「カン・グラート」は18世紀はじめにさかのぼる農家の屋敷で、1890年からはモデルニスモ(カタルーニャのアール・ヌーヴォー)様式の建物が建てられ、現在も醸造所として使われています。

この地域で早くから瓶内二次発酵の発泡ワインを手がけた造り手の一つで、創業以来カヴァだけを造り続けてきました。地下深くに掘られたセラーはトンネルでつながり、一年を通して温度が安定しているため、長い熟成に向いています。

2018年には、スペイン北部リオハ地方の老舗ワイナリー、CVNE(クネ)のグループに加わりました。CVNEにとって、リオハの外で初めて手に入れたワイナリーです。

チャレッロと長い熟成

カヴァは一般にマカベオ、チャレッロ、パレリャーダの3品種をブレンドして造られます。ロジャーグラートはその中でも、カタルーニャを代表する品種のチャレッロを特に大切にしています。チャレッロはしっかりした酸と骨格をもつぶどうで、長い熟成に耐える力があります。

カヴァの瓶内熟成は最低9か月と決められていますが、ロジャーグラートは熟成期間の長いレセルバやグラン・レセルバを中心に造っています。澱と一緒に長く寝かせることで泡がきめ細かくなり、トーストやナッツを思わせる香りが加わって、味わいに奥行きが出ます。カヴァの基本はフレシネの記事でも紹介しています。

主な種類

日本で見かける主な種類を挙げます(取り扱いは時期や販売店によって異なります)。

種類 特徴
ゴールド・ブリュット 金色のラベルが目印の辛口レセルバ。14か月以上の瓶内熟成を経て出荷される
ロゼ・ブリュット 黒ぶどうのガルナッチャを主体にしたロゼ。赤い果実の香りがある
グラン・レセルバ さらに長く熟成させた上級品。「ジョセップ・バイス」の名を冠したものもある

辛口の表示「ブリュット」の意味はブリュットの記事で、ロゼの泡全般についてはロゼ・シャンパンの記事で紹介しています。

フレシネとの違い

日本で手に入りやすいカヴァとして、ロジャーグラートはフレシネとよく比べられます。どちらもペネデス地方の瓶内二次発酵ですが、性格は少し違います。

項目 ロジャーグラート フレシネ
規模 カヴァだけを造る専門の造り手 世界有数の大規模な造り手
熟成 レセルバ以上の長い熟成が中心 定番品から長期熟成品まで幅広い
味わいの傾向 熟成によるコクと香ばしさ すっきりした軽やかさ(コルドン・ネグロの場合)

どちらも日常的に買いやすい価格帯で、シャンパンに比べると手に取りやすいのが共通の魅力です。同じ瓶内二次発酵でも、ぶどうや熟成期間の違いで味わいが変わることを知るには、カヴァ同士の飲み比べはちょうどよい題材といえます。

軽やかで乾杯向きの泡ならフレシネ、熟成感のあるしっかりした泡ならロジャーグラート、と使い分けるのも一つの考え方です。

楽しみ方と合う料理

ロジャーグラートのような熟成したカヴァは、冷やしすぎると香りが閉じてしまいます。8℃前後に冷やし、グラスの中で少しずつ温度が上がる変化を楽しむとよいでしょう。細いフルートグラスより、白ワイン用のグラスのほうが香りを感じやすくなります。グラス選びはワイングラスの記事を参考にしてください。

料理は、パエリア、魚介のフリット、生ハム、チーズ、鶏肉のグリルなど、旨みのある料理とよく合います。ロゼは、生ハムやサーモン、ローストポークなどとも合わせやすいです。家で作るならアクアパッツァのような魚介料理にも向いています。

まとめ

ロジャーグラートは、1882年創業のペネデス地方のカヴァ専門の造り手です。チャレッロを大切にし、レセルバ以上の長い瓶内熟成でコクのある泡を造っています。金色ラベルのゴールド・ブリュットやロゼが日本でも親しまれ、熟成した香りがあるので、乾杯だけでなく食事と一緒に楽しめます。手頃な価格の泡を探すときはスパークリングワインの選び方の記事もあわせてどうぞ。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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