プリューレ・ロック(Domaine Prieuré Roch)とは、フランス・ブルゴーニュ地方のニュイ・サン・ジョルジュ近く、プレモー村に拠点を置くドメーヌです。1988年、のちにドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の共同経営者も務めたアンリ・フレデリック・ロック氏が設立しました。有機栽培と、ブドウを房ごと発酵させる全房発酵による自然な造りで知られ、ブルゴーニュの自然派ワインを代表する造り手のひとつに数えられています。
プリューレ・ロックの基本
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1988年 |
| 創業者 | アンリ・フレデリック・ロック氏(2018年に死去) |
| 拠点 | フランス・ブルゴーニュ、プレモー村(ニュイ・サン・ジョルジュの南隣) |
| 畑の面積 | 約16ヘクタール(主にコート・ド・ニュイ) |
| 品種 | ピノ・ノワールが中心 |
| 栽培・醸造 | 有機栽培、全房発酵、介入をできるだけ控えた造り |
| 現在の運営 | 創業者の右腕だったヤニック・シャン氏が共同経営者として継承 |
ブルゴーニュ全体についてはブルゴーニュワインの記事に、自然派ワインの考え方については自然派ワインの記事にまとめています。
創業者アンリ・フレデリック・ロック
アンリ・フレデリック・ロック氏は、ブルゴーニュの名門の血筋に生まれました。祖父は、メゾン・ルロワを率い、1942年にDRCの株式の半分を取得したアンリ・ルロワ氏です。母のポリーヌさんは、ブルゴーニュの名醸造家として知られるラルー・ビーズ・ルロワさんの姉にあたります。
ロック氏は1988年に自らのドメーヌ、プリューレ・ロックを立ち上げました。その4年後の1992年には、30歳でオベール・ド・ヴィレーヌ氏とともにDRCの共同経営者に就任しています。自らのドメーヌとDRCの両方で、畑を大切にし、人の手を加えすぎない自然なワイン造りを追い求めた人物として語られています。
ロック氏は2018年11月、56歳で亡くなりました。その後は、ドメーヌの初期から彼の右腕として働き、2010年から共同経営者を務めていたヤニック・シャン氏が、創業者の考え方を受け継いでドメーヌを率いています。
自然な造り方
プリューレ・ロックのワイン造りの特徴は、畑から醸造まで、できるだけ自然に任せることにあります。
- 畑は有機栽培で、化学的な農薬や肥料に頼らない
- ブドウは房から実を外さず、茎ごと発酵させる全房発酵を行う
- 醸造の過程での人の介入を控え、ブドウと畑の個性をそのまま映すことを大切にする
全房発酵は、茎の成分がワインに加わることで、スパイスやハーブのような香りと、独特のみずみずしさを生むと言われます。プリューレ・ロックのワインは、透明感があり、香りが複雑で、一般的なブルゴーニュとはひと味違う個性を持つと評されることが多いワインです。品種の特徴はピノ・ノワールの記事も参考にしてください。
主な畑
プリューレ・ロックは、ヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュを中心に、特級畑から村名の畑まで、さまざまな区画を所有しています。なかでも、ドメーヌが単独で所有する「モノポール」の畑が2つあるのが特徴です。
| 畑 | 村・格付け | 面積の目安 |
|---|---|---|
| クロ・ゴワイヨット(モノポール) | ヴォーヌ・ロマネ | 約0.55ha |
| クロ・デ・コルヴェ(モノポール) | ニュイ・サン・ジョルジュ 一級 | 約5.21ha(1995年から) |
| クロ・デ・ザルジリエール | ニュイ・サン・ジョルジュ 一級 | 約0.69ha |
| レ・スショ | ヴォーヌ・ロマネ 一級 | 約1.02ha |
| クロ・ド・ヴージョ | 特級 | 約0.68ha |
| シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ | 特級 | 約1ha |
クロ・ゴワイヨットは、ロック氏がドメーヌを始める前から気に入っていたと伝えられる畑で、ドメーヌの最初期から手がけてきた象徴的な区画です。このほか、ヴォーヌ・ロマネのレ・オート・メジエールや、コート・ド・ボーヌのラドワ、サヴィニー・レ・ボーヌにも畑を持っています。
選び方と楽しみ方
プリューレ・ロックのワインは人気が高く、上級の畑のものは入手が難しく高価です。はじめて試すなら、村名クラスや、比較的手に取りやすいキュヴェから入るのがよいでしょう。
自然な造りのワインは、温度変化や振動の影響を受けやすいことがあるため、保管状態のよいものを選び、家でも涼しく暗い場所で静かに保管するのが安心です(ワインの保存方法)。開けてから時間とともに香りが大きく変わることも多いので、少しずつ注いで変化を楽しむのがおすすめです。料理は、鴨や鶏のロースト、きのこの料理、和食なら鴨南蛮やすき焼きのような甘辛い味つけともなじみます。
まとめ
プリューレ・ロックは、DRCの共同経営者も務めたアンリ・フレデリック・ロック氏が1988年に設立したブルゴーニュのドメーヌです。有機栽培と全房発酵による自然な造りで知られ、クロ・ゴワイヨットとクロ・デ・コルヴェという2つのモノポールを持っています。創業者が2018年に亡くなった後も、ヤニック・シャン氏がその考え方を受け継いでいます。
※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。



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