エシェゾーとは?ヴォーヌ・ロマネ近くの特級畑の特徴と選び方

エシェゾーとは?ヴォーヌ・ロマネ近くの特級畑の特徴と選び方 ワイン

エシェゾー(Échézeaux)とは、フランス・ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイにある、ピノ・ノワールの赤ワインを生む特級畑(グラン・クリュ)です。畑があるのはフラジェ・エシェゾー村ですが、隣のヴォーヌ・ロマネ村と一体で語られることが多く、「ヴォーヌ・ロマネの特級のひとつ」として紹介されることもあります。面積は約37.7ヘクタールと特級畑としては広く、造り手によって味わいがかなり変わるのが大きな特徴です。

エシェゾーの場所と基本データ

エシェゾーは、ブルゴーニュの銘醸地が南北に連なる「コート・ドール」の北半分、コート・ド・ニュイに位置します。東側は有名なクロ・ド・ヴージョと、同じく特級のグラン・エシェゾーに接し、そこから斜面を上って森に近いあたりまで畑が続いています。ブルゴーニュ全体の話はブルゴーニュワインの記事にまとめています。

項目 内容
格付け 特級(グラン・クリュ)
所在地 フラジェ・エシェゾー村(コート・ド・ニュイ)
面積 約37.7ヘクタール
品種 ピノ・ノワール(赤ワイン)
区画(リュー・ディ) 11
所有者 およそ80人ほどに細かく分かれている

フラジェ・エシェゾー村の村名格のワインは「ヴォーヌ・ロマネ」の名前で出荷されるため、村の名前そのものを店頭で見かける機会はあまりありません。そのぶん、エシェゾーとグラン・エシェゾーという2つの特級が、村の名前を世に知らしめる存在になっています。

11の区画と、畑の中の差

エシェゾーはひとつの名前で売られていますが、中身は11の区画(リュー・ディ)の集まりです。それぞれがさらに小さな区画に分かれ、所有者は80人ほどにのぼります。特級でありながら、畑の上部と下部、区画ごとの土の深さで条件がかなり違うと言われています。

一般に評価が高いとされるのは、斜面の中ほどから上にある「エシェゾー・デュ・ドシュ」「レ・プライエール」「アン・オルヴォー」などの区画です。石が多く土が薄いため水はけがよく、引き締まったワインになりやすいと説明されます。ただし区画名をラベルに出すことはほとんどないので、飲み手としては「どの造り手が、どのあたりに畑を持っているか」が手がかりになります。

グラン・エシェゾーとの違い

名前がよく似たグラン・エシェゾー(Grands-Échézeaux)は、エシェゾーの東隣にある別の特級畑です。「グラン(大きい)」と付いていますが面積は約9ヘクタールと、エシェゾーよりずっと小さな畑です。

エシェゾー グラン・エシェゾー
面積 約37.7ha 約9ha
地形 斜面の下から上まで広がる ゆるやかでほぼ平らな斜面
味の傾向 区画と造り手で幅が大きい より厚みと深みがあると評されることが多い
流通量 特級としては比較的多い 少ない

一般的には、グラン・エシェゾーのほうが格上として扱われ、価格も高めになる傾向があります。ただ、腕のいい造り手のエシェゾーが、平凡なグラン・エシェゾーを上回ることも珍しくありません。ブルゴーニュでは畑の格と造り手の力の両方を見る、という基本がここでもよく当てはまります。

エシェゾーの味わい

エシェゾーはピノ・ノワールらしい赤い果実や花の香りに、スパイスや土っぽさが重なる、華やかでしなやかな赤ワインとして語られることが多いワインです。隣のヴォーヌ・ロマネの特級群ほど濃密ではなく、親しみやすい面を持ちながらも、熟成によって香りが複雑になっていきます。品種そのものの特徴はピノ・ノワールの記事も参考にしてください。

若いうちは果実味が前に出て、時間とともに紅茶や枯れ葉、きのこを思わせる香りが加わっていく、というのがブルゴーニュの特級によく見られる流れです。どのくらい寝かせるかは造り手と年によって大きく変わるため、飲み頃は販売店の情報や造り手の傾向を手がかりにするのが現実的です。

主な造り手と選び方

エシェゾーは所有者が多いぶん、同じ名前でもスタイルは造り手ごとに大きく異なります。ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)もこの畑に区画を持ち、エシェゾーを造っていることでよく知られています。また、ブルゴーニュの伝説的な造り手アンリ・ジャイエもエシェゾーを手がけていました。地元ヴォーヌ・ロマネやフラジェ・エシェゾーに拠点を置くドメーヌのほか、大手のネゴシアンもエシェゾーをリリースしています。

選ぶときの目安は次のとおりです。

  • まず造り手を決める。好みのスタイル(果実味が豊かか、繊細で酸が立つか)がわかっている造り手から選ぶと外れにくい
  • ヴィンテージを確認する。ブルゴーニュは年ごとの差が大きいので、良年とされる年かどうかを見る(ヴィンテージの考え方)
  • 贈り物なら、知名度のある造り手のものを。特級の名前だけで選ぶより安心感がある
  • 家で開けるなら、少し低めの温度から始めて、グラスの中で香りが開くのを待つ

価格は造り手によって大きな差があり、とくにDRCのものは特別に高い値がつくことで知られています。購入時は信頼できる販売店で、保管状態が確かなものを選ぶことが大切です。

まとめ

エシェゾーは、ヴォーヌ・ロマネの隣、フラジェ・エシェゾー村にあるピノ・ノワールの特級畑です。約37.7ヘクタールと広く、11の区画と80人ほどの所有者に分かれているため、造り手によって味わいに大きな幅があります。名前の似たグラン・エシェゾーは別の、より小さな特級畑です。特級ブルゴーニュの入り口として、まずは造り手とヴィンテージを手がかりに選んでみてください。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

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