ソガ・ペール・エ・フィスとは?小布施ワイナリーの日本酒とワインの名前

ソガ・ペール・エ・フィスとは?小布施ワイナリーの日本酒とワインの名前 食文化

ソガ・ペール・エ・フィス(Sogga père et fils)とは、長野県上高井郡小布施町の小布施ワイナリーが使っている名前で、フランス語で「曽我親子(曽我家の父と息子)」という意味です。とくに、ワイン造りの合間の冬にだけ少量造られる日本酒の銘柄として知られ、入手の難しさから「幻の日本酒」と呼ばれることもあります。ワイナリーのワインの一部にもこの名前が使われています。

小布施ワイナリーとは

小布施ワイナリーは、栗の産地として知られる長野県小布施町にあるワイナリーです。1942年(昭和17年)に創始者の曽我市之丞がワインの製造免許で醸造を始めたのが始まりで、当初はりんごのお酒(シードル)が中心だったといいます。

現在の当主は4代目の曽我彰彦さんです。大学で農学を学び、山梨大学のワイン科学研究センターなどで学んだあと、1990年代後半にフランス・ブルゴーニュの造り手のもとで2年間、栽培と醸造を修業しました。帰国後はワイナリーの栽培・醸造の責任者となり、ヨーロッパ系品種の畑を広げてきました。

曽我彰彦さんは、日本ワインの造り手たちを描いたノンフィクション小説『ウスケボーイズ』(のちに映画化)の主人公たちのモデルのひとりとしても知られています。弟の曽我貴彦さんは、北海道余市町で「ドメーヌ・タカヒコ」を営んでいます。

ソガ・ペール・エ・フィスの日本酒

小布施ワイナリーの前身は日本酒の蔵だったとされ、いまもワインの仕込みが終わった冬に、日本酒を少量だけ造っています。これが「ソガ・ペール・エ・フィス」の日本酒です。

  • 原料米:自社で育てた酒米「美山錦」を使っています。
  • 銘柄の読み方:使った酵母(日本醸造協会の協会酵母)の番号を、フランス語の数字で表しています。たとえば「ヌメロ・シス」は6号酵母、「セット」は7号酵母を表す、というように、ボトルごとに名前が違います。
  • 瓶:一升瓶や四合瓶ではなく、ワインのような瓶で売られることが多いのも特徴です。
  • 発売時期:例年、冬から春にかけて順次発売されるとされています。

生産量が少ないうえ、特約店を中心に販売されるため、店頭に並ぶとすぐに売り切れることが多い日本酒です。購入したい場合は、取り扱いのある特約店に入荷時期を問い合わせるのが確実です。

ワインの名前としてのソガ

小布施ワイナリーのワインには、いくつかのラインがあります。

名前 主な意味
ドメイヌ・ソガ(Domaine Sogga) 自社畑で育てたブドウだけで造るワイン
ソガ・ペール・エ・フィス(Sogga père et fils) 曽我家の名を冠したライン。日本酒のほか、一部のワインにも使われる

たとえば日本ワインコンクールでは、2008年に「Sogga Pere et Fils Cepage European」、2016年に「Sogga père et fils」の名が入った赤ワインが金賞を受賞しています。ラインの構成や名前の使い方は年によって変わることがあるため、購入時は販売店の説明もあわせて確かめてください。

小布施ワイナリーのワイン造り

小布施ワイナリーは、日本の「自然派」の造り手の草分けのひとつとして知られています。

  • 地元で育てたワイン専用のブドウにこだわる
  • 有機栽培・化学農薬を使わない栽培に取り組む(2000年代半ばから本格的に移行したとされる)
  • ろ過や清澄を控え、酸化防止剤の添加も最小限にとどめる
  • 赤ワインは発酵後にタンクで寝かせず、樽で熟成させてから瓶詰めする

メルロやカベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネなど、ヨーロッパ系の品種を中心に育てています。自然派ワインの考え方については自然派ワインとはを、品種についてはメルロやシャルドネの記事もどうぞ。

人気が高く生産量も限られているため、小布施ワイナリーのワインは特約店を中心に販売されています。ワイナリーにはテイスティングルームがあり、訪問時に購入できる場合もありますが、営業日や購入の条件は変わることがあるので、事前に確かめておきましょう。

日本酒とワインの両方を楽しむなら

ソガ・ペール・エ・フィスの日本酒は、ワインの造り手が手がける日本酒として、ワイン好きからも日本酒好きからも注目されています。ワイングラスで香りを確かめながら飲むと、米の甘みや酸のニュアンスがわかりやすくなります。

日本酒もワインも、開けたあとは冷蔵庫で保管し、香りが変わらないうちに飲みきるのが基本です。グラスの選び方はワイングラスの種類を参考にしてください。

まとめ

ソガ・ペール・エ・フィスは「曽我親子」を意味する名前で、長野県小布施町の小布施ワイナリーが、冬に少量だけ造る日本酒や一部のワインに使っています。日本酒は自社栽培の美山錦を使い、酵母の番号をフランス語の数字で表した銘柄で知られます。自社畑のブドウで造るワイン「ドメイヌ・ソガ」とあわせて、日本の自然派ワインを代表する造り手のひとつです。日本ワイン全体については日本ワインとはにまとめています。

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました