ラスクとは、一度焼いたパンを薄く切り、もう一度じっくり焼いて水分を飛ばした、カリッと軽い食感のお菓子や保存食のことです。日本では、バターと砂糖を塗って焼いた甘いおやつとして親しまれていて、かたくなったバゲットや食パンで家庭でも簡単に作れます。
ラスクの由来と特徴
「ラスク(rusk)」は英語で、二度焼きして乾かしたパンやビスケットを指す言葉です。パンを焼いたあと、低めの温度でもう一度焼いて水分を抜くことで、長く保存でき、軽い歯ざわりになります。もともとは、日持ちさせるための工夫として生まれた食べ物でした。
二度焼きのパンは、ヨーロッパの各地にあります。日本ではお菓子のイメージが強いラスクですが、外国では朝食のパン代わりや、離乳期の子どもの食べ物、船旅や旅の保存食として食べられてきた歴史があります。
各国の二度焼きパン
| 名前 | 国 | 特徴 |
|---|---|---|
| ラスク(rusk) | イギリスなど | 二度焼きの乾いたパンやビスケット。乳幼児向けのものもある |
| ツヴィーバック(Zwieback) | ドイツ | 「二度焼いた」という意味。ほんのり甘いパンを薄切りにして焼いたもの |
| ビスコット(biscotte) | フランス | 四角い薄いトースト状。朝食にバターやジャムを塗って食べる |
| フェッテ・ビスコッターテ | イタリア | ビスコットと同じような朝食用の二度焼きパン |
| ビスコッティ | イタリア(トスカーナなど) | アーモンド入りの生地を二度焼きした、かたい焼き菓子 |
イタリアのビスコッティは、パンではなく焼き菓子の生地を二度焼きするものですが、「二度焼く」という考え方は共通しています。コーヒーやデザートワインに浸して食べるのが定番です。
日本のラスク
日本では、パン屋で余ったパンを生かしたおやつとして、ラスクが古くから作られてきました。バターと砂糖をしみこませて焼いた甘いラスクが主流で、ガーリックやチーズの塩味のもの、チョコレートをかけたものなど、さまざまな味があります。
群馬県のガトーフェスタ ハラダの「グーテ・デ・ロワ」のように、ラスクを看板商品にする菓子店も現れ、手みやげや贈答用のお菓子としても定着しました。軽くて日持ちがし、個包装しやすいことも、贈りものとして選ばれる理由です。
家庭で作る基本のラスク
ラスクは、かたくなりかけたバゲットや食パンを使うのにぴったりです。焼きたてのやわらかいパンより、少し乾いたパンのほうが切りやすく、カリッと仕上がります。
材料(作りやすい量)
- バゲット:1/2本(または食パン2〜3枚)
- バター:30g
- グラニュー糖:大さじ2〜3
作り方
- バゲットは7〜8mmの厚さに切る。食パンは耳ごと食べやすい大きさに切る
- パンを天板に並べ、低めの温度のオーブンで10分ほど焼いて表面を乾かす
- バターを溶かし、パンの片面に塗って、グラニュー糖をふる
- 120〜150℃ほどのオーブンで、色づきを見ながら20分前後、全体がカリッとするまで焼く
- 天板にのせたまま冷ますと、さらにカリッとなる
焼き時間は、パンの厚さや乾き具合、オーブンによって変わります。高い温度で一気に焼くと表面だけが焦げて中が乾かないので、低めの温度でじっくり水分を飛ばすのがポイントです。トースターで作る場合は、焦げやすいので様子を見ながら短時間ずつ焼きます。
アレンジ
- ガーリックラスク:バターにおろしにんにくとパセリを混ぜ、塩をふって焼く
- チーズラスク:オリーブオイルを塗り、粉チーズと黒こしょうをふる
- シナモンラスク:グラニュー糖にシナモンパウダーを混ぜる
- メープルラスク:バターにメープルシロップを混ぜて塗る
バゲットの種類や扱いについてはフランスパン、食パンについてはパン1斤の記事も参考にしてください。余ったパンは、ラスクのほかにパン粉にするのもおすすめです。
保存のコツ
ラスクは湿気が大敵です。しっかり冷ましてから、乾燥剤と一緒に密閉容器や保存袋に入れ、常温で保存します。手作りの場合は、1週間ほどを目安に食べきると、風味と食感を保てます。しけってしまったら、低めの温度のオーブンで数分焼き直すと、カリッとした食感が戻ります。
市販のラスクは、商品ごとに賞味期限と保存方法が表示されているので、それに従ってください。開封後は袋の口をしっかり閉じ、早めに食べきります。
まとめ
ラスクは、パンを二度焼きして水分を飛ばした、カリッと軽いお菓子・保存食です。ドイツのツヴィーバックやフランスのビスコットなど、世界には似た二度焼きのパンが数多くあります。家庭では、少しかたくなったバゲットや食パンにバターと砂糖を塗り、低めの温度でじっくり焼けば簡単に作れます。パンの保存方法はパンの冷凍保存でも紹介しています。



コメント