オリーブオイルの使い方 生で、加熱で、パスタでのコツまで

オリーブオイルの使い方 生で、加熱で、パスタでのコツまで 内食

オリーブオイルの使い方は、大きく「そのままかける」「加熱して料理に使う」の二つに分けて考えると迷いません。香りを楽しみたいときは仕上げに生で、炒め物や煮込みにはふだんの油と同じように使えます。パスタでは、にんにくの香りを移す油として、またソースをまとめる仕上げの油として欠かせない存在です。このページでは、種類ごとの向き不向きから、毎日の料理とパスタでの具体的な使い方まで紹介します。

まずは種類ごとの得意分野を知る

家庭で手に入るオリーブオイルは、主に「エクストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」(単に「オリーブオイル」と表示されることもあります)の二つです。エクストラバージンはオリーブの実を搾っただけの油で、青い草やトマトの葉、ナッツのような香りと、ほのかな苦みや辛みがあります。ピュアオリーブオイルは精製したオリーブ油にバージンオイルをブレンドしたもので、香りがおだやかでクセが少ないのが特徴です。

種類 香り・味 向いている使い方
エクストラバージン フルーティーで香りが強い。苦み・辛みがあるものも サラダ、カルパッチョ、パンにつける、料理の仕上げ、香りを生かした炒め物
ピュア(オリーブオイル) おだやかでクセが少ない 炒め物、揚げ物、焼き物、お菓子づくりなど、たっぷり使う加熱調理

「香りを主役にするならエクストラバージン、量を使う加熱調理ならピュア」と覚えておくと便利です。もちろん、エクストラバージンを加熱に使ってもかまいません。それぞれの違いはエクストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの記事で詳しく紹介しています。

そのまま使う(生食)

エクストラバージンオリーブオイルの魅力がいちばん伝わるのは、加熱しない使い方です。

  • サラダ・ドレッシング:ビネガー1に対してオイル2〜3、塩とこしょうで基本のドレッシングになります。葉野菜に塩をふってからオイルをからめ、最後にビネガーを少しかけるだけでも十分おいしくなります。ビネガーの種類はビネガーの記事を参考にしてください
  • カルパッチョ:薄切りの白身魚や生ハム、トマトに塩をふり、オイルを回しかけます。レモン汁を少し添えると味が引き締まります
  • パンにつける:小皿にオイルを注ぎ、塩を少しふってバゲットやフォカッチャをひたします
  • 和の食材にも:冷ややっこ、納豆、焼いた野菜、刺身などに、しょうゆと一緒に少量たらすのもおすすめです
  • スープや料理の仕上げ:ミネストローネやポタージュ、焼いた肉や魚に、食べる直前にひと回しかけると香りが立ちます

生で使う場合は、少量でも香りがよく伝わります。かけすぎると油っぽく感じるので、最初は控えめにし、味を見ながら足していくのがコツです。

加熱して使う

オリーブオイルは加熱調理にも使える油です。日常の炒め物や焼き物は、サラダ油の代わりにそのまま使えます。

炒め物・ソテー

野菜炒めや肉のソテーに使うと、仕上がりが軽やかになります。きのこやズッキーニ、なすなどの野菜はオイルとの相性がとくによく、塩だけでも十分においしくなります。香りを生かしたいときは、炒め終わりにエクストラバージンを少量足すと、加熱で弱まった香りを補えます。

にんにくの香りを移す

イタリア料理の多くは、冷たいフライパンにオイルとつぶしたにんにくを入れ、弱火でじっくり温めるところから始まります。オイルが熱くなる前ににんにくを入れることで、焦がさずに香りだけをオイルに移せます。にんにくのまわりに細かい泡が立ち、うっすら色づいてきたら香りが移ったサインです。この香りのオイルが、パスタやアクアパッツァ、ソテーの土台になります。

揚げ物・焼き物

オリーブオイルで揚げ物をしてもかまいません。少なめの油で揚げ焼きにすると、使う量を抑えられて手軽です。たっぷり使う揚げ物には、価格が手ごろでクセの少ないピュアオリーブオイルが向いています。オーブン料理では、野菜や肉にオイルと塩をからめて焼くだけで、表面がこんがりと仕上がります。

煮込み

トマト煮込みや魚介の煮込みでは、最初にオイルで香味野菜を炒めておくと、コクのある仕上がりになります。魚介をオイルと水、トマトで煮るアクアパッツァは、オリーブオイルの使い方がよくわかる料理です。作り方はアクアパッツァの記事で紹介しています。

パスタでのオリーブオイルの使い方

パスタとオリーブオイルは切っても切れない関係です。使う場面は主に三つあります。

1. ソースの土台をつくる

ペペロンチーノ(アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ)は、オリーブオイル、にんにく、唐辛子だけで作るパスタです。フライパンにオイルとにんにく、唐辛子を入れて弱火で香りを移し、そこにゆで上がったパスタを加えます。トマトソースもオイルでにんにくや玉ねぎを炒めるところから始めます。トマトソースのパスタはトマトソースパスタの記事、アンチョビを使ったアレンジはアンチョビの記事も参考になります。

2. ゆで汁で乳化させる

オイル系のパスタをおいしく仕上げるいちばんのポイントは「乳化」です。香りを移したオイルにパスタのゆで汁を少し加え、フライパンをゆすりながら混ぜると、油と水分がなじんで白っぽくとろりとしたソースになります。ゆで汁に溶け出したでんぷんがつなぎになり、ソースが麺によくからみます。乳化が足りないと、皿の底に油がたまり、麺がべたついた印象になります。ゆで汁の塩加減も味の決め手になるので、パスタの塩の記事もあわせてどうぞ。

3. 仕上げにひと回し

火を止めて器に盛ったあと、エクストラバージンオリーブオイルを少量回しかけると、加熱で飛んだ香りがよみがえります。トマトソースや魚介のパスタ、冷製パスタでもこのひと手間で風味が変わります。

なお、パスタをゆでるお湯にオリーブオイルを入れる方法も見かけますが、麺同士がくっつくのを防ぎたいなら、たっぷりのお湯でゆで、入れた直後にしっかり混ぜるほうが効果的です。パスタの種類や選び方はパスタの種類一覧で紹介しています。

使うときの注意と保存

オリーブオイルは光と熱と空気で風味が落ちていきます。コンロのすぐ横や日の当たる窓辺は避け、キャップをしっかり閉めて冷暗所に置きましょう。冷蔵庫に入れると白く濁ったり固まったりすることがありますが、常温に戻せば元に戻ります。開封後は、一般に1〜2か月ほどで使い切るのが目安とされます。使う頻度が少ない家庭では、小さめの瓶を選ぶと香りのよいうちに使い切れます。

油であることに変わりはないので、体によさそうだからと料理に足しすぎると、エネルギーのとりすぎにつながります。量は料理に合わせて加減してください。オリーブオイル全体の等級や選び方はオリーブオイルの基本にまとめています。

まとめ

オリーブオイルは、香りを楽しむ生食から、炒め物・揚げ物・煮込みまで幅広く使える油です。香りが主役の料理にはエクストラバージン、たっぷり使う加熱調理にはピュアと使い分けると無駄がありません。パスタでは、にんにくの香りを移す、ゆで汁で乳化させる、仕上げにひと回しする、の三つを意識するだけで、家庭でも味がぐっとまとまります。光と熱を避けて保存し、香りのよいうちに使い切ってください。

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