パスタの茹で方の基本は、乾麺100gに対して湯1L、塩10g(湯の1%)を目安にし、しっかり沸騰した湯に麺を入れて、袋の表示時間を目安にゆでることです。ソースと一緒にフライパンで仕上げる場合は、表示より1〜2分早く上げると、ちょうどよい歯ごたえになります。
用意するものと分量の目安
パスタをゆでるのに特別な道具はいりませんが、湯の量に余裕のある鍋を使うと失敗が減ります。
| 乾麺の量 | 湯の量 | 塩 | 鍋の目安 |
|---|---|---|---|
| 100g(1人分) | 1L | 10g | 直径20cm前後の深めの鍋 |
| 200g(2人分) | 2L | 20g | 直径24cm前後の深めの鍋 |
| 300g(3人分) | 3L | 30g | パスタ鍋や大きめの寸胴鍋 |
湯がたっぷりあると、麺を入れたときに温度が下がりにくく、麺が鍋の中で泳いでくっつきにくくなります。ロングパスタが鍋に入りきらない場合は、半分に折ってもかまいません。塩の量や、ソースに合わせた加減はパスタをゆでる塩の量で詳しく説明しています。1人分の量についてはパスタ1人前は何グラムかを参照してください。
基本の茹で方の手順
- 鍋にたっぷりの水を入れ、ふたをして強火で沸かす
- しっかり沸騰したら塩を入れて溶かす
- ロングパスタは鍋の中央に立てて持ち、手を離して放射状に広げる。湯に沈んだ部分からやわらかくなるので、トングや菜箸で全体を湯に沈める
- 入れてから1分ほどは麺どうしがくっつきやすいので、よく混ぜてほぐす
- 再び沸いたら、ふきこぼれない程度の火加減(湯の表面がゆらゆら動き続けるくらい)にして、ふたはせずにゆでる
- 表示時間の1〜2分前に1本取り出してかみ、かたさを確かめる
- ゆで汁をおたま1杯ほど取り分けてから、ざるに上げる。すぐにソースとあえる
ゆで上がったパスタは、時間がたつほど水分を吸ってやわらかくなり、麺どうしもくっついてきます。ソースは先に用意しておき、ゆで上がったらすぐあえられるように段取りを組むのがいちばんのコツです。
アルデンテと時間の調整
アルデンテ(al dente)はイタリア語で「歯に」という意味で、かんだときに中心にわずかな芯が感じられる、歯ごたえのあるゆで加減を指します。麺を半分に切ると、断面の中心に髪の毛ほどの白い点が見えるくらいが目安です。
ゆで時間は、どう仕上げるかによって変えます。
- ソースをかけるだけ・あえるだけ:表示時間どおりか、30秒ほど早く上げる
- フライパンでソースと一緒に火を入れる:表示より1〜2分早く上げ、ソースの中で仕上げる
- グラタンやオーブン焼き:オーブンでさらに火が入るので、表示より2分ほど早く上げる
- 冷製パスタ:冷水でしめるとかたくなるので、表示時間どおりかやや長めにゆでる
表示時間は、メーカーがその麺に合うと考えるゆで時間です。同じ1.7mmでも、メーカーや製法によって1〜2分違うことがあるので、銘柄を変えたら最初は表示を見て、かんで確かめるのが確実です。細いパスタの扱いはフェデリーニ、太いパスタはパッケリの記事でも紹介しています。
ゆで汁の使い方
ゆで汁には、塩分と、麺から溶け出したでんぷんが含まれています。オイル系のソースにゆで汁を加えてフライパンをゆすりながら混ぜると、油と水分が混ざり合って白っぽくとろりとした状態(乳化)になり、ソースが麺によくからみます。ペペロンチーノやボンゴレは、この乳化が仕上がりの決め手です。
トマトソースやクリームソースでも、煮詰まりすぎたときにゆで汁を少し加えると、塩気とうまみを保ったままなめらかにのばせます。ゆで汁は塩分を含んでいるので、少しずつ加えて味を見ながら使います。
ショートパスタ・冷製・少ない湯でゆでる方法
ショートパスタ
ペンネやフジッリなどのショートパスタも、基本はロングパスタと同じです。重なってくっつきやすいので、入れた直後と途中で何度か混ぜます。ゆで時間はロングパスタより長めのものが多いので、表示を確認してください。
冷製パスタ
冷製にする場合は、ゆで上がったらすぐ氷水にとってしめ、ざるに上げてから、ふきんやキッチンペーパーで水気をしっかり取ります。水気が残っているとソースが薄まるので、ここは丁寧に。冷やすと塩味を感じにくくなるので、ソースの味つけはやや濃いめにします。
フライパンで少ない湯でゆでる
大きな鍋がないときや洗い物を減らしたいときは、フライパンで少なめの湯(1人分で500〜600mlほど)を沸かし、半分に折ったパスタをゆでる方法もあります。湯の量が少ないぶんゆで汁のでんぷんが濃くなり、そのままソースを加えて仕上げれば、乳化しやすいのが利点です。くっつきやすいので、こまめに混ぜてください。湯が少なくなったら水を足します。
ゆでたパスタを保存するとき
ゆでたパスタは、できるだけゆでたてを食べるのがいちばんですが、多めにゆでてしまったときは保存もできます。水気を切ったパスタにオリーブオイルを少量からめておくと、麺どうしがくっつきにくくなります。冷めたら1回分ずつ保存袋に入れ、冷蔵なら翌日までに、冷凍なら平らにして凍らせ、早めに使いきります。使うときは、凍ったままソースと一緒にフライパンで温めるか、さっと湯通ししてからあえます。お弁当やスープの具、グラタンなどに使うと、食感の変化も気になりにくくなります。
よくある失敗と対策
| 失敗 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 麺がくっつく | 湯が少ない、入れた直後に混ぜていない | 湯をたっぷり使い、入れてすぐほぐす |
| 味がぼやける | 塩が少ない | 湯の1%を目安に塩を入れる |
| しょっぱい | 塩が多い、塩気の強い具やソースと重なった | 具やソースに合わせて塩を控える |
| やわらかすぎる | ゆですぎ、ゆでてから時間を置いた | 早めに味見し、ソースを先に用意しておく |
| ふきこぼれる | 火が強すぎる、ふたをしている | ふたを外し、沸騰が続く程度に火を弱める |
ゆでる湯に油を入れるとくっつきにくくなる、という話もありますが、油は湯の表面に浮くだけで麺全体にはまわりにくく、ソースのからみが悪くなることもあります。くっつき防止には、たっぷりの湯と最初によく混ぜることのほうが効果的です。
まとめ
パスタの茹で方の基本は、乾麺100gに湯1L・塩10gを目安に、沸騰した湯で表示時間を見ながらゆでることです。入れた直後によくほぐし、表示の1〜2分前に味見をして、仕上げ方に合わせて上げるタイミングを決めます。ゆで汁は取っておき、ソースの乳化や濃度調整に使いましょう。トマトソースやクリームソースの作り方はトマトソースパスタ、クリームパスタの記事で、パスタの種類はパスタの種類一覧で紹介しています。



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