食パンでパン粉を作るには、食パンをちぎってフードプロセッサーにかけるか、おろし金ですりおろすだけで十分です。そのまま使えば「生パン粉」、オーブンやフライパンで乾かせば「乾燥パン粉」になります。少しかたくなった食パンや、残りがちな耳も、パン粉にすれば無駄なく使いきれます。
生パン粉と乾燥パン粉の違い
パン粉には、水分を含んだままの生パン粉と、乾燥させた乾燥パン粉があります。どちらも食パンから手作りできますが、仕上がりと向いている料理が違います。
| 種類 | 特徴 | 向いている料理 | 保存 |
|---|---|---|---|
| 生パン粉 | しっとりして粒が大きい。揚げると衣がふんわり、ざっくりと立つ | とんかつ、エビフライ、コロッケ | 冷凍が基本 |
| 乾燥パン粉 | さらさらで粒が細かい。油の吸いが少なく、カリッと仕上がる | メンチカツ、焼き料理の衣、ハンバーグのつなぎ | 常温保存しやすい |
| 細挽きパン粉 | 乾燥パン粉をさらに細かくしたもの。薄く均一な衣になる | 串カツ、カツレツ、グラタンの焼き色づけ | 常温保存しやすい |
手作りのパン粉は、市販品より香りがよく、パンの種類によって風味を変えられるのが魅力です。バターの多い食パンで作ればコクのある衣に、フランスパンで作れば香ばしく軽い衣になります。
食パンで生パン粉を作る方法
生パン粉は、買ってから1〜2日ほどたった、少し水分の抜けた食パンで作ると、べたつかず扱いやすくなります。焼きたてのやわらかい食パンは、すりおろすと団子状にまとまりやすいので向きません。
フードプロセッサーで作る
- 食パンを手で大きめにちぎる(耳はつけたままでも、取ってもよい)
- フードプロセッサーに入れ、短く断続的に回す。回しすぎると細かくなりすぎ、粘りが出る
- 好みの粒の大きさになったら取り出す
おろし金で作る
フードプロセッサーがない場合は、おろし金や目の粗いチーズおろしですりおろします。食パンを冷凍しておくと、かたくなってすりおろしやすく、粒もそろいやすくなります。凍ったままおろしたものは、そのまま冷凍保存に回せるので手間がかかりません。手でちぎるだけでも、粒の大きなざっくりした生パン粉になります。
乾燥パン粉を作る方法
乾燥パン粉は、生パン粉を加熱して水分を飛ばせば作れます。焦がさないよう、低めの温度でじっくり乾かすのがコツです。
- オーブン:天板にオーブンシートを敷いて生パン粉を薄く広げ、低温で、途中で混ぜながら乾燥させる。手で触ってさらさらになれば完成
- フライパン:油をひかずに弱火で、絶えず混ぜながら炒って水分を飛ばす。少量ならいちばん手軽
- 電子レンジ:耐熱皿に広げ、短時間ずつ加熱しては混ぜることを繰り返す。加熱ムラが出やすいので、様子を見ながら行う
乾燥させたあとは、完全に冷ましてから保存容器に移します。温かいまま閉じると、容器の中に水滴がつき、湿気やカビの原因になります。さらに細かくしたい場合は、乾燥させたあとにフードプロセッサーにかけるか、ポリ袋に入れてめん棒で砕きます。
手作りパン粉の保存方法
手作りのパン粉は、市販品に比べて日持ちしません。種類に合わせて保存しましょう。
- 生パン粉:冷凍用の保存袋に入れ、平らにならして冷凍する。凍ったままほぐして使える。2週間〜1か月を目安に使いきる
- 乾燥パン粉:しっかり乾燥させて密閉容器に入れ、湿気の少ない冷暗所で保存する。湿気の多い時期は冷凍保存すると安心
食パンの保存の基本は、パンの冷凍保存の記事でも紹介しています。パン粉にする予定の食パンも、冷凍しておけばかたくなりにくく、使いたいときにすりおろせます。
パン粉を使った料理とアレンジ
パン粉は揚げ物の衣のほか、さまざまな料理に使えます。
- ハンバーグやミートボールのつなぎ:牛乳にひたしたパン粉を加えると、肉汁を抱えてふっくら仕上がる
- グラタンの焼き色:表面にパン粉とチーズを散らして焼くと、香ばしく仕上がる
- 香草パン粉焼き:パン粉にみじん切りのにんにく、パセリ、粉チーズ、オリーブオイルを混ぜ、魚や鶏肉、野菜にのせて焼く
- パスタのトッピング:オリーブオイルでカリカリに炒ったパン粉を、パスタに散らす。南イタリアでは、チーズの代わりにこうしたパン粉を使う料理もある
香草パン粉焼きや炒りパン粉には、香りのよいオリーブオイルがよく合います。炒りパン粉をパスタに合わせるときは、アンチョビを一緒に炒めると、うまみと塩気が加わって味がまとまります。
パン粉に向くパンと、よくある疑問
パン粉作りに向くパン・向かないパン
パン粉は食パン以外のパンからも作れますが、パンの種類によって向き不向きがあります。
- 向いているパン:食パン、フランスパン、ロールパン、ベーグルなど、具が入っていない、甘さ控えめのパン。フランスパンのようにかたいパンは、乾燥パン粉にすると香ばしい衣になる
- 工夫すれば使えるパン:ブリオッシュや甘めのロールパン。砂糖やバターが多いので焦げやすく、揚げると色が濃くつきやすい。揚げ油の温度をやや低めにするとよい
- 向いていないパン:あんぱんやクリームパンなどの菓子パン、カレーパンなどの惣菜パン。具が混ざったり、油脂や糖分が多すぎたりして、衣にしにくい
全粒粉の食パンやライ麦入りのパンで作ると、色が濃く、香ばしさの強いパン粉になります。ハンバーグのつなぎや、魚の香草焼きなどに使うと、ふつうのパン粉とは違う風味が楽しめます。
食パンの耳だけでパン粉は作れる?
耳だけでもパン粉は作れます。耳は焼き色がついている部分なので、色の濃い、香ばしいパン粉になります。揚げ物の衣にすると、仕上がりがやや茶色くなるので、色をきれいに出したい料理には白い部分のパン粉、香ばしさがほしい料理には耳のパン粉、と使い分けるのもよい方法です。
カビが生えた食パンで作ってもいい?
カビが生えた食パンは、目に見える部分を取り除いても、ほかの部分に広がっている可能性があるため、パン粉にも使わないでください。パン粉にするのは、かたくなっただけの食パンにとどめましょう。
まとめ
食パンでパン粉を作るなら、少し時間のたった食パンをフードプロセッサーにかけるか、凍らせてすりおろすのが手軽です。そのまま使えば生パン粉、低温でじっくり乾かせば乾燥パン粉になります。生パン粉は冷凍、乾燥パン粉は密閉して冷暗所で保存しましょう。揚げ物の衣だけでなく、ハンバーグのつなぎや香草焼き、パスタのトッピングにも活躍します。



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