赤ちゃんのパン(離乳食のパン)は、おかゆや野菜に慣れてきたころから、食パンを水や粉ミルクで煮た「パンがゆ」として少量ずつ試していくのが一般的です。食パンは小麦が主原料で、商品によっては乳や卵も含まれるため、初めて食べさせるときは原材料を確認し、ひとさじから様子を見ます。始める時期や量は赤ちゃんによって違うので、ここで紹介するのはあくまで一般的な目安です。気になることがあるときは、かかりつけの医師や自治体の栄養相談に確認してください。
離乳食でパンを始める時期の目安
離乳食の進め方は、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定)などで、月齢ごとのおおまかな目安が示されています。離乳食は生後5〜6か月ごろに、つぶしたおかゆから始めるのが一般的で、パンはそのあと、おかゆや野菜に慣れてきたころに取り入れることが多い食材です。
| 時期(月齢の目安) | 食べ方の目安 | パンの与え方の例 |
|---|---|---|
| 初期(5〜6か月ごろ) | なめらかにすりつぶした状態 | おかゆに慣れてから、パンがゆをなめらかにすりつぶして少量 |
| 中期(7〜8か月ごろ) | 舌でつぶせるかたさ | 細かくちぎったパンを煮て、やわらかいパンがゆに |
| 後期(9〜11か月ごろ) | 歯ぐきでつぶせるかたさ | 軽くトーストしたパンを小さく切って、手づかみ食べに |
| 完了期(12〜18か月ごろ) | 歯ぐきで噛めるかたさ | やわらかい具を挟んだ小さなサンドイッチなど |
表の月齢は一般的な目安で、実際の進み具合は一人ひとり違います。月齢よりも、いま食べている離乳食のかたさや、飲み込む様子を見ながら進めることが大切です。
離乳食に使うパンの選び方
離乳食には、原材料がシンプルな食パンが使いやすいです。菓子パンや惣菜パンは砂糖や油脂、塩分が多く、具材にもアレルギーの原因になりやすい食品が含まれることがあるため、離乳食の時期には向きません。
- 原材料を確認する:小麦のほか、乳(牛乳、バター、脱脂粉乳など)や卵が入っていないかを見る。乳や卵をまだ試していない場合は、それらを使っていない食パンを選ぶと安心
- はちみつ入りは避ける:1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えないよう注意喚起されている。はちみつ入りの食パンもあるので、原材料欄でチェックする
- 塩分や油脂の少ないもの:パンにはもともと塩が含まれる。バターや砂糖がたっぷりのリッチな食パンより、シンプルなものを選ぶ
- 耳は取り除く:初期〜中期は、かたい耳を切り落として白い部分だけを使う
パンの「1斤」や枚数の目安はパン1斤は何グラム?で紹介しています。離乳食で使う量はごくわずかなので、残りは冷凍しておくと便利です。
小麦アレルギーへの注意
小麦は、食物アレルギーの原因になりやすい食品として、食品表示法で表示が義務づけられている「特定原材料」のひとつです。初めてパンを食べさせるときは、次のような点に気をつけましょう。
- 体調のよい日に、ひとさじから始める
- 何かあったときに医療機関を受診できるよう、平日の午前中に試すのが安心とされる
- 初めての食材は一度に一種類にして、何に反応したかがわかるようにする
- 食べたあとは、口のまわりや体の発疹、せき、嘔吐、機嫌の変化などがないか様子を見る
気になる症状が出たときは、自己判断で続けたりやめたりせず、医師に相談してください。家族に食物アレルギーがある場合や、湿疹がある場合なども、始める前にかかりつけ医に相談しておくと安心です。
基本のパンがゆの作り方
パンがゆは、食パンを水分で煮てやわらかくしたものです。耳を取った食パンを小さくちぎり、小鍋に入れて水や湯で溶いた粉ミルク、野菜のゆで汁などを加え、弱火で混ぜながら煮ます。パンがとろりとやわらかくなったら火を止め、時期に合わせてすりつぶしたり、粒を残したりします。
電子レンジを使う場合は、耐熱容器にちぎったパンと水分を入れ、ラップをふんわりかけて短時間ずつ加熱し、よく混ぜます。加熱後は全体を混ぜて温度のムラをなくし、人肌くらいまで冷ましてから与えます。牛乳を使う場合は、飲用として与える時期と、料理に使う時期の目安が別に示されているので、進め方の資料で確認してください。
慣れてきたら、すりつぶしたかぼちゃやにんじん、ほうれん草などの野菜をパンがゆに混ぜると、味や色の変化を楽しめます。
手づかみ食べと、のどに詰まらせない工夫
後期に入るころから、赤ちゃんは自分の手で食べものをつかんで口に運ぶ「手づかみ食べ」を始めます。パンは持ちやすく、手づかみ食べの練習にもよく使われる食材です。軽くトーストした食パンを、赤ちゃんが握りやすいスティック状に切ると食べやすくなります。
一方で、パンは口の中の水分を吸ってまとまりやすく、一度にたくさん口に入れると、のどに詰まらせるおそれがあります。食事中は必ず大人がそばで見守り、座った姿勢で食べさせましょう。水分も一緒にとれるようにして、口に詰め込みすぎていないか気をつけてください。
離乳食用のパンの保存
食パンは冷蔵庫に入れるとかたくなりやすいため(食パンを冷蔵庫に入れるとかたくなる理由)、離乳食に使うパンも、1回分ずつに分けて冷凍しておくと、必要なときにすぐ使えて便利です。耳を取った食パンを小さく切って、または、すりおろして、小分けにしてラップに包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。冷凍したパンは、凍ったまま水分と一緒に加熱してパンがゆにできます。
冷凍の基本はパンの冷凍保存と同じですが、赤ちゃん用は、においや乾燥が気になる前に、1週間ほどを目安に早めに使いきると安心です。一度解凍したものは再冷凍せず、作ったパンがゆもその都度使いきるようにしましょう。
まとめ
離乳食のパンは、おかゆや野菜に慣れてから、原材料のシンプルな食パンを使ったパンがゆで、ひとさじずつ始めるのが一般的です。小麦は特定原材料のひとつで、食パンには乳や卵が入っていることもあるため、原材料を確かめ、体調のよい日の午前中に試すと安心です。進め方や量は赤ちゃんによって違うので、月齢の目安にとらわれすぎず、気になることがあれば医師や自治体の栄養相談に相談してください。



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