生ソーセージとは?加熱が必要な理由と、中まで火を通す焼き方

生ソーセージとは?加熱が必要な理由と、中まで火を通す焼き方 ハム・ソーセージ

生ソーセージとは、製造の段階で加熱殺菌をしていないソーセージのことで、家庭で中心部までしっかり火を通してから食べる必要があります。中身は味つけした生のひき肉と同じなので、ハンバーグと同じように扱うと考えるとわかりやすいでしょう。加熱が足りないと食中毒の原因になるため、買うときはパッケージの表示で「加熱が必要かどうか」を必ず確認してください。

生ソーセージと一般的なソーセージの違い

スーパーで売られている袋入りのウインナーやフランクフルトの多くは、「加熱食肉製品」と呼ばれるものです。食品衛生法では、加熱食肉製品について、中心部を63℃で30分間加熱するか、それと同等以上の効力のある方法で殺菌するよう定めています。そのため、こうしたソーセージは、温めなくても食べられるように作られています。

一方、生ソーセージは、ひき肉に塩や香辛料、ハーブなどを混ぜてケーシングに詰めた段階で売られるもので、この加熱殺菌の工程を経ていません。見た目はソーセージでも、中身は生肉です。

項目 一般的なソーセージ(加熱食肉製品) 生ソーセージ
製造時の加熱 中心部まで加熱殺菌済み 加熱していない
そのまま食べられるか 食べられるように作られている 食べられない。必ず加熱する
色・見た目 ピンク色〜焼き色がついたもの。身が締まっている 生肉らしい色で、やわらかい
食感・味 プリッとした弾力 焼くと肉汁が多く、ハンバーグのようなふっくら感
日持ち 比較的長い 短い。生肉と同じように扱う

生ソーセージは、肉のうまみや肉汁、ハーブの香りをストレートに楽しめるのが魅力で、ドイツのブラートヴルスト(焼いて食べるソーセージ)のように、本場では焼いて食べるソーセージとして親しまれているものも多くあります。日本でも、精肉店や肉加工品の工房、通販などで手に入るようになりました。ソーセージの種類全体についてはソーセージとウインナーの違いで紹介しています。

見分け方:パッケージの表示を確認する

生ソーセージかどうかは、見た目だけでは判断しにくいことがあります。必ずパッケージの表示を確認しましょう。

  • 「加熱してお召し上がりください」「中心部まで十分に加熱してください」など、加熱を求める表示があるか
  • 一般的な加熱済みのソーセージには、「加熱食肉製品」などの表示がある。表示がよくわからないときは、加熱が必要なものとして扱うのが安全
  • 精肉コーナーに、ひき肉や生肉と一緒に並んでいるものは、生ソーセージの可能性が高い
  • お店で量り売りされているものは、加熱が必要かどうかを店員に確認する

なお、生ハムやサラミのように、加熱せずに乾燥や熟成で作り、そのまま食べられるように作られた食肉製品もあります。「生」と名前についていても、そのまま食べられるもの(生ハムなど)と、加熱が必要なもの(生ソーセージ)があるので、名前だけで判断しないことが大切です(生ハム、ドライソーセージ)。

加熱の目安と注意点

生のひき肉には、表面だけでなく内部にまで食中毒の原因となる菌などが入り込んでいる可能性があります。豚肉は、生や加熱不足で食べると、E型肝炎ウイルスや寄生虫、細菌による食中毒のおそれがあるとされ、日本では2015年から豚の肉や内臓を生食用として販売・提供することが禁止されています。鶏肉や牛肉を使った生ソーセージも、同じように十分な加熱が必要です。

ひき肉料理の加熱の目安としては、厚生労働省などが「中心部の温度が75℃で1分間以上」を示しています。家庭で温度を測るのが難しい場合は、次のような点で火の通りを確認しましょう。

  • いちばん太い部分を切ってみて、中心まで色が変わっている(赤い部分や生っぽいピンク色がない)
  • 切ったときに出る肉汁が透明になっている
  • 中心部が十分に熱くなっている
  • 料理用の温度計があれば、中心部の温度を測ると確実

また、生ソーセージを扱うときは、生肉と同じように衛生面にも気をつけてください。生ソーセージを触った手や、切った包丁・まな板は、ほかの食材に使う前によく洗います。焼くときに使うトングや箸と、焼けたものを取り分ける箸は分けるのが安心です。とくに、小さな子どもや高齢の人、妊娠中の人、体調のすぐれない人が食べる場合は、加熱をより確実にしましょう。

生ソーセージのおいしい焼き方

生ソーセージは、いきなり強火で焼くと、表面だけが焦げて中が生のままになりやすく、皮が破れて肉汁が流れ出ることもあります。「下ゆで(または蒸し焼き)してから焼く」のが、安全とおいしさを両立するコツです。

  1. 下ゆでする:鍋に湯を沸かし、沸騰しない程度の火加減でゆっくり加熱する。太さによるが、中心まで火が通るよう時間をかける
  2. 焼き色をつける:水気をふいて、油をひいたフライパンで転がしながら焼き、表面に香ばしい焼き色をつける
  3. 火の通りを確認する:いちばん太い1本を切って、中心まで火が通っているか確かめる

下ゆでのかわりに、フライパンに少量の水を入れてふたをし、弱めの中火で蒸し焼きにしてから、ふたを取って焼き色をつける方法も手軽です。皮が破れやすいときは、焼く前に竹串などで数か所穴をあけておくと、破裂しにくくなります(肉汁は少し出やすくなります)。

焼き上がった生ソーセージは、マスタードやザワークラウトを添えたり、パンに挟んだりして楽しめます。ポトフや煮込み料理に入れる場合も、中心まで十分に煮込んでください。

保存と持ち運びの注意

生ソーセージは、生肉と同じように傷みやすい食品です。購入後はすぐに冷蔵庫に入れ、表示された消費期限までに加熱調理して食べきりましょう。

  • 買い物の帰りが長くなる場合は、保冷剤や保冷バッグを使う
  • 冷蔵庫では、ほかの食材に肉汁がつかないよう、容器や袋に入れて下の段に置く
  • すぐに使わない場合は、購入した日のうちに冷凍する。冷凍したものは冷蔵庫でゆっくり解凍し、解凍後は早めに加熱調理する
  • バーベキューでは、焼く前の生ソーセージをクーラーボックスで冷やしておき、焼けたものと生のものを同じ皿にのせない

自分で生ソーセージを作る方法はソーセージの手作りで紹介しています。手作りのソーセージも、基本的には同じように十分な加熱が必要です。

まとめ

生ソーセージは、製造時に加熱殺菌をしていないソーセージで、中身は味つけした生のひき肉と同じです。そのまま食べられる一般的なソーセージとは違い、家庭で中心部までしっかり火を通す必要があります。加熱の目安は中心部75℃で1分間以上です。下ゆでや蒸し焼きをしてから焼き色をつけ、切って中まで火が通ったことを確認しましょう。買うときはパッケージの表示を確かめ、生肉と同じように保存することも大切です。

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